九回目 ページ11
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「え.....」
放たれた言葉が理解出来なくて掠れた声で呟く。
「もう、終わりにしよう。」
「なんでっ、?」
頬から離れた手が名残惜しく掴もうとすれば
するりとかわされて胸が痛んだ。
「十二月二十四日、高専、新宿に術師が招集される。
けど君は行かないで。お願いだ。」
「な、にそれ....!それとなんの関係が......
言ってる意味がわかんなっ「頼むからっ」
「何も聞かずに頷いてくれっ、」
縋るような傑の声に口を噤んだ。
二十四日、招集、それとこの関係を終わらせることが
なにも繋がらなくて、意味がわからなくて、ただ会えなくなることだけが辛くて目頭が熱くなる。
嫌だ、もう会えないなんて。
どうして突然、嫌だ、なんで、嫌だ。
どれだけ悲しい感情が押し寄せようと
自分の想いを隠して、高専の皆に隠れて傑と
繋がることを繰り返していた私はもうすっかり
隠すことが得意になっていた。
「.....わ、かった。」
しがみつくように私の肩を強く掴む
傑を目の前に私は声を絞り出すしかなかった。
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あめ玉 - ぅ、泣ける!いい話!終わりかたがすごく好き!完結おめでとうございます! (2022年3月28日 16時) (レス) @page22 id: 09aca0ac89 (このIDを非表示/違反報告)
もちこ(プロフ) - げとーさんの最期の言葉に涙腺崩壊(涙)コメントせずにはいられませんでした。 (2022年3月27日 23時) (レス) @page20 id: bb3f1353bd (このIDを非表示/違反報告)
チョコミン党(プロフ) - うわぁぁぁぁーーー!!夏油さんずるい!!かっこよすぎる!! (2022年3月27日 22時) (レス) @page20 id: e690e3eff9 (このIDを非表示/違反報告)
葵 - とても面白いです。 自分のペースで更新を頑張ってください。 私も呪術廻戦にハマってしまい作品を書いてますが良かったら題名を教えますか? 作者さん、体に気を付けてくださいね! (2022年3月20日 12時) (レス) id: 8e5a2f605a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鈴神 | 作成日時:2022年2月27日 18時