孤 独 .【須堂夏樹】

20 ページ21

次の日の放課後

いよいよ対決の日だ

油｢じゃ、じゃあ、行ってくるね…｣

玉｢頑張って！｣

油森くん達、生徒会の男子が体育館の中央に向かって歩き、一列に並ぶ

「「「「きゃー！！」」」」


女子達の歓声と共に入ってきたのはユニフォームに身を包んだ夏樹達、四人。


夏樹達が生徒会男子の正面に並ぶ。

壷｢くれぐれも反則はしない様に。ケガだけはさせるなよ｣

ピッー
試合が始まった。

けど、生徒会は夏樹達にどんどん点を取られて行く

そしてそのまま休憩に入った

貴「流石だね。」

夏「まあな。」

すると、生徒会からこんな声が聞こえた


御｢…もう無理だ。やってられっかよ…｣

畠｢会長ー！何がしたかったんだよ〜｣

轟｢俺らに恥かかせる気だったのかよ〜｣

甲｢カッコ悪すぎるよ〜｣

油｢…これ以上、みじめな思いするのはさすがに…｣

貴「ふっ……」

当たり前でしょ？

すると、ツバメはカバの帽子みたいのをつけて袋を持って体育館の真ん中に立った。

貴「なにあれ……ふざけてんの……？」


ツバメ｢…さぁ、皆でバカになろう！
……これを着て、一緒にカバ…あ、いや…バカになって、戦おう！｣

すると、持っていた袋を投げた。

開けると、『もててー！』と書いてあるゼッケンがあった。

御｢……なんだよ…。このゼッケン…｣

ツ｢１０分！…１０分だけでいい…一緒にバカになってみませんか？
…本気になるなんてカッコ悪い。
それはダメだった時の言い訳が欲しいから。
せっかく本気になったのに、もしダメだったらどうしよう…。
そんなこと考えて、保険をかけて自分を守る。弱いクラブもおんなじ。
本当は本気で熱くなりたいのに、誰よりもモテたいのに、日陰のくせにってバカにされるのが怖くて…、
自分の立ち位置分かってますよー俺とか、言い訳する。
でも、そんな物分りの良いフリはもう飽き飽きじゃないですか？
ダサくて何が悪いの？負けて何が悪いの？…絶対勝てる勝負だけをする方が、カッコ悪くないですか？
…時間の無駄？そうだよ。その通り。今していることは、将来に繋がらないかもしれない。
でもだったら、好きな事を本気で出来るのは、今しかないんじゃないかな。｣

21→←19

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す