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静かに揺れる電車の中、
乗っているのは、私たち二人だけだった。
白いワンピースに、スニーカー、大きい荷物を持った私。
白いＴシャツに、ジーンズ、スニーカーに、これまた大きい荷物を持った作間くん。
私たちは、目的のない旅をしている
『こんなきれいな電車なのに、誰もいないって寂しいね。』
「だね〜。
ねえ、Aさんは、なんでここ来たの？」
外から見える景色は、ただの殺風景な田んぼ
少なくとも、これを見に来たという言い訳は通用しない。
『んー、気まぐれ？
っていうか、たまたま？』
「ふーん…
んなことだろうとは分かってたけど、Aさん、決め方雑だよね。
計画性大事にしない？」
『だって、目的地とかないし。
この場所だってどこか分からないぐらいだよ？』
「え、分かってないの！？」
『あれ、言ってなかった？
今ね、ほぼ迷子状態(笑)』
「ヤバイじゃん…
スマホの充電切れてるし、俺らピンチだよ。」
『そんなに？(笑)
スマホなんかなくても、生きてけるんじゃないかな〜
だって、つい最近までなかったものだし』
確か、同い年なはずなのに
作間くんとの、ジェネレーションギャップ的なものを感じた。
私、田舎のおばさんみたいなこと言ってる…
「いざってなったとき、どうやって助け求めるんだよ！
携帯とか持ってないと、危険だよ！？」
もう、現代っ子だなー…
『…じゃあ、危険になる前に降りよっか
ここだったら、降りれるはず。』
「Aさん、自由過ぎない…？」
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作者名：たらこ | 作成日時：2019年8月26日 20時
