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「えっと……
何か御用でしょうか……」
そのまま体育館裏まで連れて行かれたのだが、当の本人はこちらを睨みつけたまま、一向に口を開こうとしない
「もしかして告白……じゃないですよねすいません」
張り詰めた空気に耐えきれず、この場を和ませるために冗談でも飛ばそうかと思ったが、それ以上喋ったらコ○スと言わんばかりの鋭い眼光に、俺は閉口するほかなかった
やっと喋ったかと思いきや、何やら1人でボソボソと「まあ見た目はギリギリ……」とかなんとかほざいている
なに、品定め?
「あの、俺そろそろ授業に……」
そう言ってクルッと反転し歩き出そうとするが、案の定そうはさせまいと肩をガッと掴まれる
「今からあんたに試練をやる」
「は?試練?」
「ここで私とタイマン張って、勝ったらあんたのこと認めてやるよ」
うん……ちょっと何言ってるかわからないです
俺は向き直って、聞き間違えであってくれと恐る恐る尋ねる
「タイマンって……あのタイマン……?」
「ああ、拳と拳のぶつかり合いだ」
「誰が、誰と……?」
「あんたが私と」
…………
いやいやいやいやいや!!
なんで急に体育館裏呼び出されて決闘申し込まれにゃならんのだ!!古めのヤンキー漫画じゃねえんだぞ!!
「あのな……そんなのするわけないから」
「だめだ、それじゃあ私はあんたを認めないぞ」
「だから、さっきからその認める認めないってなに!
俺君に許可得なきゃいけないこととかないと思うんだけど!」
「っ!」
俺がそう言うと、彼女は急に小さくなって「た、確かに私はいっつも空回るし……もしかしてこれもごにょごにょ」と今にも泣きだしそうである
しまった、地雷だったか?
「あー……
それにさ、可愛い女の子殴るとかできないでしょ。普通」
そう言って笑えば、彼女は一瞬キョトンとしていた
しかし次の瞬間には、ボンッと首から耳の先まで可哀想なくらい真っ赤になって
この見た目で純情なの?と少し驚いてしまった
「おいおいなんだよ、そんな乙女少女が喧嘩なんてほんとにできんの?(笑)」
「う、うるさい!!いいからさっさと……っ!」
「え?」
さっきまで真っ赤だったのに、途端に彼女の顔は真っ青になって俺の背後を見つめている。
幽霊でもいんのかと思って、俺も振り返る
「け、圭ちゃん……」
……あーあ、最悪
この純情ヤンキー、神田圭の彼女だったらしい
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山桜桃(プロフ) - 完結おめです!読み終わりましたーこれから他のBL作品巡回してきます┌(┌^o^)┐ホモォ、、、() (2020年4月28日 6時) (レス) id: addc97a0c8 (このIDを非表示/違反報告)
山桜桃(プロフ) - ご、、ごめんなさい!下の人がコメントしたので通知が来て「暇だから読んでみっか」と思って読み始めたら、、エグいです、、、可愛すぎて無理、、、「萌えます」の一言で終わらしちゃダメなやつ!!!!あっ私、下のカラ松ガールです。本当に読む手が止まりません! (2020年4月28日 5時) (レス) id: addc97a0c8 (このIDを非表示/違反報告)
クロ - 萌えますねぇ。ちょっと逝って来ます、どこに?それ聞きます?? (2020年4月28日 2時) (レス) id: cfb86d3e94 (このIDを非表示/違反報告)
なんじゃらほいほい(プロフ) - カラ松ガールさん» まじですか……嬉しい (2019年12月1日 4時) (レス) id: 8999d0f4f9 (このIDを非表示/違反報告)
カラ松ガール(プロフ) - 萌えます (2019年11月28日 0時) (レス) id: addc97a0c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なんじゃらほいほい | 作成日時:2018年4月5日 11時