【ＢＬ】学校一のイケメンは、実はツンデレで、俺のことが好きらしい

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真昼ちゃんによると、昨日の夜コンビニから家に帰るところで、泣きながら歩く神田を見かけたらしい



あちらは気づいていなかったようだが、確かに1人で歩いていたと彼女は言った



朝礼中もずっと彼の顔が頭から離れなくて、自然とため息が多くなる俺を、吉田は迷惑そうに見てきた



1人うじうじしていても何の解決にもならない



そう考えて、朝礼後すぐに藤巻の席に直行し、お互いに向き合うように、目の前の椅子にどかりと座った。



「えっ！？な、なに……！？」



あまりに突然の出来事に、半開きだった藤巻の目が一気に開かれる



「お前さ、昨日神田と帰ったよな？」



急に現れて、問い詰めるような口調に、藤巻は随分と戸惑っている



怯えているのか、緊張しているのか、彼がごくりと唾を飲み込んだのがわかった



「か、帰って、ない……」



目が泳いで、語尾が小さくなる



今の俺には、それがどうも何か隠しているように思われて仕方なかった



「嘘つけ、帰ったなら帰ったって言えよ。話進まねぇじゃん」


「いや、だから嘘じゃなくて……ひっ……ごめんなさい！」



何故謝る……やましいことがあるからか



「別に聞いてるだけだから。怒ってないし、昨日神田と一緒に下校したよね？」


「ほんとに！ほんとにしてないんです！ご勘弁を！！」


「じゃあ何でそんな目ぇ泳いでんだよ！さっきからずっと謝ってるし！」


「だって、高野くんこわいんだもん！下手なこと言っちゃいけないとおもって……うぅ」



そう言って藤巻は、その綺麗な顔を歪ませた



おい、待て



「あー！高野が藤巻くん泣かせてる〜」



吉田の一声で、クラスの女子の目が一斉にこちらを射抜く



あれ、ここは猛獣の檻だっけ？



「はぁ！？」

「ふざけんな！」

「さいってい！」

「コロス」



「わかった！じゃあ、昨日神田は1人で帰ったってことかなぁ！？」



自らの身に危険を感じ、大人しく引き下がる情けない男……どうせ俺だよ



しかしここは危険だ、だってヤンデレもいる



「いや、昨日の朝圭ちゃんに一緒に帰ろうって言ったら断られて……てっきり高野くんと帰るからだと思ってたっていうか……」


「は？」



予想外の言葉に、思わず拍子抜けた声が出る



「俺、部活の前に女の子達に一緒に帰ろうって誘われてたから、昨日は急いで帰っちゃったんだけど……でもその時も、圭ちゃん体育館の前で待ってたよ。バイバイって言ったもん」



……いや、もんじゃねぇよ

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