お爺ちゃんじゃない【２】

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キスの時間はあっという間に感じたけれど時計を見ればもう戻らないといけない時間が迫っている。




YG「･･･そろそろ戻らないとな」


「･･･そうですね」




限られた時間だからこそ想いをしっかり伝えなきゃいけない。私はユンギさんの顔を見つめる。






「ユンギさん、私の事を好きと言ってくれてありがとうございます。それだけで私は幸せです。この先もこの思い出と気持ちだけで頑張れます。ユンギさんもどうかこの先･･･。体調には気を付けて、幸せに過ごして下さい。」


YG「･･･さんきゅ」






ユンギさんを見れば少し目に涙を溜めている。ユンギさんも私と離れ難いと思ってくれることが不謹慎だけど嬉しく思う。







最後にぎゅっと抱きしめられる。







YG「･･･好きになってくれてありがとう。俺もAが好きだ」


「私の方こそ、好きになってもらえてとても幸せです。ありがとうございます」






最後までユンギさんの背中に腕は回せなかったけど、自分の気持ちを伝えることが出来た私は本当に幸せだ。




そしてユンギさんが少し離れて、私も少し離れる。抱きしめて貰っていた分寒くなって寂しくなるけど、これ以上ユンギさんの前で涙は見せられない。






YG「2人で戻ったら怪しまれるし、俺が先に戻るからAはAのタイミングで戻れよ」


「･･･わかりました」


YG「･･･じゃあな」


「はい。お体気をつけて･･･」


YG「Aも元気でな」








そう言って部屋を出て行ったユンギさん。ドアが閉まる音がして我慢していた涙が溢れてくる。明日からの涙はまた私が拭かないといけないけど、今日ユンギさんが私の涙を拭いてくれたことは忘れない。この思い出を大切に明日からも頑張っていこう。



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