other side ～扉の向こう～ (ページ18)

今日:6 hit、昨日:7 hit、合計:14,967 hit

変わらぬ笑顔に見守られる幸せに感謝ページ18

「A？職員室寄ってく？」
『あ、うん。笑美ちゃんに挨拶したいし。』
「Aが来たなんて笑美ちゃん知ったらマジでビビるはず(笑)」
『そうだね(笑)』

担任の先生、棚橋笑美。
40代後半のお母さんみたいな先生。
あたしの仕事の事やプライベートの事、色々相談に乗ってくれる大好きな先生。

クラス全員、先生を“笑美ちゃん”と呼んでいる。

職員室に行くまでの何分間かはいつの間にか新入生に囲まれて握手やらサインやらをせがまれていた。

美羽はこんな時もあたしの手を握り新入生にちゃんと並んでとかマネージャーみたいな事を率先してやってくれている。

『美羽？』
「ん？」
『いつもありがと♪』
「当たり前じゃん？」

そう言ってくれる美羽が本当に大好き。

職員室へ入るとそこには優しい笑顔で迎えてくれるたくさんの先生達がいる。

A『笑美ちゃん！』
笑美「あら！Aじゃない！どうしたのー！急に！」
A『笑美ちゃんの顔見に来たの』
笑美「全くー篤人に会いに来たって言いなよ(笑)」
A『篤人にも笑美ちゃんにも会いに来たの！美羽にも！』
美羽「笑美ちゃん良かったねぇ♪」
笑美「全くー！大人をからかうな(苦笑)」
A・美羽「(笑)」

2ヶ月振りの学校は本当に楽しい。

私だって本当は女子高生っぽい事したいし、みんなで一緒にマック行ったり買物行ったりしたい。

でも、私は夢の為に今を頑張るしかない。

そう言い聞かせる。

笑美「そういや今日は麻由の誕生日ね？」
美羽「だからAが仕事終わりにみんなで集まろうってさ。」
A『麻由の為なら休んだっていいんだからー！あ、笑美ちゃん明日から学校来るね』
笑美「え？お休み貰えたの？」
A『うん♪3日だけだけど』
美羽「つか、今日金曜日じゃん？土日で終わりじゃね？」
A『あ。大和に聞き直さなきゃ』
笑美「全くー(笑)相変わらずどっか抜けてるのよねぇ、Aは」
美羽「でも変わらなくていいじゃん？」
笑美「それもそっか(笑)」
A『じゃあ、教室に麻由待たせてるから笑美ちゃんまたね』
笑美「うん。月曜日から顔見れるの楽しみにしてるから♪」
A『うん♪』

ーオッ！山本ー！元気にやってるか？

他の先生達にも話し掛けられ職員室を出た。

学校に通えなくなった今でも私を気遣ってくれる事に感謝しながら麻由の待つ教室へ向かった。

学校に通えなくなった今でも笑顔で迎えてくれる先生達に感謝してもし切れない。