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結局、あの晩Aの真意を聞くことは出来なかった。


今日の事も忘れろと言ってきた。

だが、そんな簡単に受け入れられる筈もなく、引き下がらなかった。そしたら『大学では自分達が幼馴染である』と言うことを誰にも言わないこと。そして『大学、その周りでは関わらない事』それが条件で、Aは完全無視は止めると言った。



「はぁ………」

「さねみん今日は元気無い〜??」

「まあな」

「私が元気にしてあげよっか〜?」

「いらねェ」

「もー冷たいぞー!」



キャイキャイと俺の周りで騒ぐ女共が目障りだ。いつもいつもわらわらと集りやがって。毎日似たような会話してあしらわれて楽しいかよ。飯ぐらい一人で食わせろ、五月蝿ェ。


コンビニで買ったパンに齧り付くも、なんだか味がしねェなあ。Aのおにぎり食いてェ。

そんな事をぼんやり考えていると、そのAが少し先で宇髄と歩いていた。



「あーあれ小鳥ちゃんだ」

「……小鳥?」

「ほら!あの宇髄くんと歩いてる子!小柄であの子名字が確か小鳥遊とか珍しい、小鳥が遊ぶって書くから皆小鳥ちゃんて影で呼んでるの」

「ふーん…」



小鳥ちゃん、ねえ。

周りの女共の会話に少しだけ耳を傾けた。


「小鳥ちゃんいいよねぇ、毎日宇髄くんと一緒でぇ」

「それなあー?あの二人付き合ってるとか噂あるよね、狡くない?宇髄くんだよ?」

「高校から一緒らしいね〜、うらやま」

「学部内で結構人気だよねえ、こないだも男共が小鳥ちゃんがどーのって騒いでた」



おい。それは知らねえ、聞いてねェ。
宇髄と付き合ってるだとか、密かに人気だとか。あいつ大学でもモテてやがったのか。


「宇髄くんが取られたの嫌すぎるけどさねみんはそんな事無いもんね〜?」

「当たり前じゃん、さねみんまで取られる訳にはいかないもん!」

「さねみんは私達のさねみんだもんね〜」

「あ?俺は誰のもんでもねェ勝手な事言ってんな」



きゃー!と女共は声を上げる。
まじでうるっせえな、キンキン声出しやがって。


「まああの子とは関わりたくないよねぇ」

「分かるー、毎日宇髄くん連れ回して良い気になってんのよ、絶対」

「自分可愛いと思ってるって」


有りもしないAの悪口をペラペラと喋りだす女共。お前らがAの何知ってんだァ。そう反論したくても、Aとの関係は伏せとかなきゃいけない、そういう約束だ。

今口出したら、バレるのは時間の問題。



(……くそがァ…)

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ふぐひらめ - はぁああぁ……最高……(溢れ出る幸せ) (2021年12月5日 22時) (レス) @page21 id: f76242864c (このIDを非表示/違反報告)
星空 - 続きが気になる!更新頑張って下さい! (2021年3月5日 8時) (レス) id: 8e029f144e (このIDを非表示/違反報告)
あゆゆ - ぎゃぁぁぁぁっっ!!え、死ぬんだけど笑笑実弥が一番好きなのでもう心臓もげそう笑続きめちゃ気になるー!!更新頑張って下さい! (2020年11月28日 1時) (レス) id: b8364d44bb (このIDを非表示/違反報告)
氷雨(プロフ) - 花さん» 小鳥ちゃんの愛称で呼んで頂けて嬉しいです…!ツンデレ小動物小鳥ちゃんこれからも宜しくお願いします! (2020年11月20日 22時) (レス) id: d7b92a39ba (このIDを非表示/違反報告)
氷雨(プロフ) - おはぎとだんごさん» 嬉しいです…(号泣) (2020年11月20日 22時) (レス) id: d7b92a39ba (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:氷雨 | 作成日時:2020年11月10日 13時

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