孤児の俺と金持ちの彼奴。【BL】

お金が13枚 ページ13

瑞と駄弁りながらカツカレーを食べていると、後ろからある話し声が聞こえてきた。




「瑞って男だけどそこら辺の女子よりも可愛いよな。そう思ってる俺ってホ モなんかな。」

「いや大丈夫だろ。瑞はなんかそそられるっていうかさ、女とは違う魅力？みたいなモン持ってっからしゃーない。」

「そだな。」







こんなの、聞きたくない。







瑞は女だけでなく男からもモテるから、こんなの日常茶飯事。


マジでムカつく。瑞は俺のモンだって。



それに、話してる側はなるべく小さい声で話して俺等に気付かせないようにしてるけど、俺にはバレバレ。瑞に関しては地獄耳あるから。

まぁ瑞は気付いてない。てか気付かせないようにしてる。




取り敢えず、瑞に近付く男には警告出してるし。それを無視して近付く奴も居ないけどさ。

後ろで話してる奴にも警告ださないと。



最近瑞に近付く奴が多過ぎてうざい。

あーイライラする。







「...京介？さっきから何処か上の空だよ。それにすごく眉間の皺が寄ってる...。もしかして調子悪い？大丈夫？」


瑞は心配そうに眉を下げて、若干下を向いている俺の顔を覗き込んできた。



瑞、そんな顔をしても可愛い。


って、そうじゃない。


「_ｯ いや、ごめん！ちょっと考え事してただけ。瑞の話はちゃんと聞いてるからそんな顔しないで。」

「本当に？」

「うん。」

「ならいいけどさ。」



焦って言葉を返す。けど、瑞に目でジロリと見られて少し肩を揺らした。

なんか、そんな目をされると何もかもが見透されている様に感じる。




「それじゃ、早く食べて屋上に行こう。」

「そうだな。此処じゃ落ち着けない。」



瑞からの提案に頷いて、またカツカレーを口にした。


すると、食べているカツカレーに人影が写った。そちらに顔を向けると、先程俺の後ろで瑞の話をしていた奴が居た。




「...は？」

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