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多分チケットは、御幸じゃなくて、倉持が準備してくれたんだろうなーと思う。
野球以外に関してはなかなか疎いところもあるみたいだし。
付き合う前、焦れったくて仕方なかったもん。
「じゃあ2人きりってこと？」
『まあそうなるかな』
「てことは、デート！？」
『えっ！？』
「図星！？まさかAが一也と付き合ってるなんて」
まさか、鳴にバレてしまうとは思ってなかった。
というか墓穴を掘った。
しかもプライベートで鉢合わせになるなんて。
卒業してから一回も遭遇してなかったのに。何故このタイミングなんだろうか。
『お願いだから、ご内密に』
「わかってるって」
『鳴だからなー、心配』
「心配性なのは相変わらずなんだな！」
『腐れ縁だった人にはお見通しですか』
「まあな！」
ドヤ顔を見せつける鳴。
そっちも相変わらず自信満々な態度ですな。
いつのまにか、都のプリンスなんて、あだ名がつけられて。
小さい頃の鳴はあんなに可愛かったのに、今となっては…。
まあプリンスと呼ばれるだけあって御幸には負けるけど、ビジュアルは良い方なんだけど。
「なんか変なこと考えてるでしょ」
『べっつにー』
「でも付き合ってる相手が一也で、なんか安心した」
『なんで？』
「だって、お前勉強出来るけど家事とか、女らしいこと苦手でしょ？それに比べて一也は料理できるし、良いお婿さんになるね！」
『う…』
たしかに、私の私生活は壊滅的だ。
料理は、まあそこそこ？出来るけど。
煮物料理とかそういうのは苦手、炒め物が楽すぎて。
手間暇かけるのが無理だ。
に比べて御幸は、調理実習でわかったけど、ものすごく、料理がうまい。
お婿さんというより嫁に来てほしいレベル。
「でも、もし相手いなかったら俺が引き取ってやったのに」
『は？何言ってんの、そんなのこっちからお断りします』
「小さい頃は、鳴くんのお嫁さんになるの〜って言ってたくせに」
『それは昔の話でしょ！』
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作者名：ぐみ | 作成日時：2020年4月3日 6時
