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俺の父ちゃんは、鬼だった。




人を食わない鬼らしくて、風になびいた黒髪を抑えてニッコリと笑っていた。




……父ちゃんは、不思議な人だった。





鬼なのに、“ 鬼殺隊 ”というのと仲が良かった。





そいつらと会うときは、すっと顔を面で隠して爪も短くしていた。


俺は家の奥で母ちゃんの腰に抱きつき、じっと父ちゃんの広く頼もしい背中をみていた。


俺が13歳のときだったかな。



父ちゃんが肌身はなさず腰につけていた刀を、俺に渡したのだ。




父「A。




これはな、鬼から人を守ってくれるものだ。




頑張って、母さんを守るんだよ?」









そのとき、すごくすごく怖かった。


父ちゃんは、今までにないくらい優しい藤色の目を細めて笑った。


もう、消えてしまいそうなくらい儚く。









次の日。




父ちゃんは帰ってこなかった。



鬼狩りのところへいったまま、帰ってこなかった。





俺は母ちゃんと会いにいった。





生きていると信じて。





俺は、母ちゃんの手を引いて中に入った。




だけど、それは“柱”とかいう奴らに止められる。








何で、通してくれないんだ。







俺は被っていたお面をとり、柱とかいう奴らを睨む。


「……………は?」









何故、俺は首に刀を当てられている。



何故、手足をしばられている。







「…っ!!



止めろ!ふざけるな!離せ!」





柱「なぁこいつ。



あの鬼ににてねぇか?」


柱「……確かに。



じゃああいつの息子ってことか。」






「…………あいつって誰だ。…」





柱「極之寺……みつる?とかだっけ?



君の、お父さんじゃないか。」





「…………父ちゃんは無事なのか…?



生きて「死んだよ。」……は?」






柱「鬼だったから、殺したよ?」




「は……………?」





柱「鬼のふりをしていたって、気づいてないと思ったら大間違いだよ。


な?」



柱「ははっ!無様だったよなぁ!






家族がいるんですってないてさぁ。


鬼に家族なんかいるかよ!なっ!?グハッ!」



「………父ちゃんを返せ。」




俺は刀を奴の首に押し当てた。









「………父ちゃんを返せよっ!」




その後は、覚えていない。





だけど、目の前で母ちゃんが死んでいたのは確かだった。









……………父ちゃん、ごめん。









形見の刀折って、









__________________ごめんッ。

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せんら(プロフ) - キャラメル中毒者さん» 有難う御座います!頑張ります! (2019年10月22日 23時) (レス) id: 7fdbf4bdc0 (このIDを非表示/違反報告)
キャラメル中毒者 - 更新頑張ってください! (2019年10月22日 13時) (レス) id: e8ca574508 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:せんら | 作成日時:2019年10月13日 7時

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