2.後悔 ページ4
敦「…国木田さん、太宰さんに逃げられましたー…」
敦は顔を青ざめながら社に戻り、白い羽はポケットに入れることにした。彼とまた会えますように。そう願いを込めて。
国「あっっんの唐変木が!!!!」
敦「(大変そうだなぁ…)」
敦がしみじみとそう感じた時、ポケットからチラリと覗いた白い羽が、国木田の視界にチラリと写った。
国「……お前……それ…」
敦「…え?」
国木田が敦のポケットを指さし、敦はそれに気づいたのか大切そうに白い羽を取り出した。
敦「この羽、さっき白い髪の綺麗なお兄さんに貰ったんです。」
国「そいつは……Aと、いう名をしていたか…?」
敦「え、はい」
なぜその名を知っているのかという疑問は、国木田には届かなかった。なぜなら、国木田が突然泣きそうな、どこか申し訳なさそうな、そんな顔をしたからだ。
あのカタブツな国木田がとみなで思ったとこだろう。敦でさえも、驚きすぎて目玉が飛び出しそうになったほどだ。
Aさん一体なにをしたんだ…と思ったが、国木田の表情で敦はなにかを察した。
きっと、国木田さんの方がなにかをしてしまったのだろう。そう思ったからだ。
__国木田の“後悔”の顔を見て____
敦「…なにを……なにがあったのか、聞いても良いですか?」
敦の言葉に、国木田は苦しげに顔を顰めた。薄く口を開いた国木田は、その後すぅと息を深く吸うと大きな声で言った。
国「敦、全員会議室に集めろ。
社長にも、乱歩さんにも太宰にも全員に“Aについて話す”と言えば必ず来る筈だ。
それでも来ない奴などいないだろうが、そういう奴がいたとしたらその羽を見せろ。」
敦「この羽ですか?」
国「あぁ。少し見てろ」
敦が持つ羽に国木田が手を伸ばすと、羽は国木田の手に電流のようなものを流し触れるのを拒否した。
国「………………このように、それをお前が持っている以上、俺や探偵社員でもお前に触れることは出来ない。
まあ持ってて悪いものでもないし、常に持っておくと良いだろう。」
敦「なるほど…そういったものなんですね…」
じっと羽を見つめたあと、敦はでは行ってきますと一言云い、探偵社から早足で駆け出して行った。
国木田は一人、電流が流れた手を見つめる。
国「……まあまだ許されているわけないだろうな………」
続く (更新停止中) お気に入り登録で更新通知を受け取ろう
←1.出逢い
2人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
猫。 - 物語の書き方がとても好きです!読みやすいですし、次のお話が楽しみでわくわくしました✨次もとっっっっっっっても楽しみにしてます!!更新頑張ってください! (7月30日 19時) (レス) @page4 id: f02eee6231 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:せんら | 作成日時:2020年8月29日 22時