12.何歳なんだよ ページ14
三日月Side
ガキンガキンと鉄の音が響く。
夏の生温い風が、頬を撫でた。
だが、ぼうっとしている暇はない。
ガキンッ!!
三「…っ!?」
相手からきた一撃に、受け身をとって後ろに後ずさった。
『…なかなかってとこだね。』
肩で息を切らしている俺と反対に、息ひとつ切らさず奴は笑った。
奴の一撃は一撃一撃がすごく重く、それをかわすので精一杯だった。
刀の振り方もとても綺麗で、刀と相手を傷つけぬように戦っていた。
………本当に、今度の“ 主 ”は面白いな。
悔しいが、もう_________
三「降参だ。」
『…え!大丈夫?
少し戦いすぎたかなあ、平気?』
心配そうに微笑む主に、俺は笑った。
三「怪我はしておらん。
少し、話さないか?主。」
主に自分が座った横を叩くと、クスリと笑いながら主は座った。
三「…して、さっきは疑うような真似してすまんかった。
もう、疑ってなどいないぞ。」
主の瞳は、もう濁っていなかった。
『…そう。凄く嬉しいよ。』
ニコニコと笑う主の刀を指差し、一番気になっていた質問をした。
三「…なあ主。
その刀はどうしたのだ?」
『?ああ。これ?
これは、“ 黒漆剣 ”と言うんだ。
僕の愛刀だよ。』
三「……あいとう…。
いつの刀なのだ?」
『うーんとね、確か
平安時代の初期の刀だね。』
三「………………平安?」
『…うん。平安。』
ニコニコと笑う彼に、俺は瞬きを繰り返した。
この主の齢は、いくつなのだろうか。
364人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
せんら(プロフ) - えれんさん» 有り難うございます!こんな凡ミスありますかね……(´¨`)ショック…。早急に直させていただきます!有り難うございます! (2019年9月9日 7時) (レス) id: 1e2db71dc0 (このIDを非表示/違反報告)
えれん(プロフ) - いきなりすみません。燭台切光忠の台詞の前の燭が間違ってましたよ。お話、とても好きです!更新楽しみにしてます! (2019年9月9日 0時) (レス) id: 6299e122f8 (このIDを非表示/違反報告)
うわばみ(プロフ) - せんらさん» はい、頑張りましょう!(´∇`) (2019年9月8日 8時) (レス) id: 1627c77424 (このIDを非表示/違反報告)
せんら(プロフ) - うわばみさん» うわばみさんッ!!見てくれたんですね!有り難うございます!!これからも頑張りますので、お互い頑張りましょう!(*´∀`*) (2019年9月8日 6時) (レス) id: 1e2db71dc0 (このIDを非表示/違反報告)
うわばみ(プロフ) - 続きがとても気になります。これからも頑張って下さい。 (2019年9月8日 0時) (レス) id: 1627c77424 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:せんら | 作成日時:2019年7月27日 21時