第三話 信用したいだけ。 ページ6
襖の前に立ち、大きく深呼吸する。
皆様は、多分直ぐには私を信頼してくれない。
だから、慎重にいかないと……。
「大将。早く入ろう、ぜ！」
ぜ の言葉と同時に、思いっきり襖の中に入れられる。
『……っ、薬研様！
危ないじゃないですか！』
打った肘を擦りながら起きると、そこには何十人もの刀剣が。
私のことを、疑う眼差しで見つめてくる。
先程の乱様が、コクンと頷いた。
「皆！この人が、先代の主さんのお孫さんだよ！
僕と薬研は、主さんのことを信頼してる。
だから、信じ…」
『乱様、その辺で良いです。』
乱様の説明を、遮って話した。
「え、でも主さ」
心配そうに見てくる乱様の頭を、二回程撫でた。
『有り難う御座います。
でも、そのぐらいでいいです。
皆様がそのような生活をしていたなら、私のことは直ぐには信じられない筈です。
ですが、私的には今直ぐにでもこの本丸を、先代のような本丸にしたい。
そのほうが、貴方たちに危険はない。
なので、今の見習いのうちは信じて欲しいです。
では、私は自室に戻るので。』
私が後ろを振り返り、部屋から出ようとした。
その時だった_________。
「……ちょっと待って、主さん。
俺、信じてもいい気がするんだ。
だから、俺が其処まで案内してあげるよ。
な、亀吉ー！」
「ちょっと待て！浦島！」
紫色の髪色をした人が浦島を引き留めようとしたが、
浦島様は此方に走ってきて、ニコッと笑った。
「主さん、誤解はしないでねー？
俺たちも本当は信じたいんだ。
だけど、今のあの人のせいで俺たちにはそれが出来ない。
だから、あの人が帰ってくるまでの一ヶ月間。
どうぞ宜しく！」
「ってな訳で、ちょびっと席はずすね〜。」
浦島様は、襖をバタンと閉めるとニシシと笑う。
ただ、浦島様の顔をみて違和感を感じた。
『別に、………無理して笑わなくても良いですよ？浦島様。』
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裕斗(プロフ) - コメント有り難うございます！多分指摘されなかったらあのまんまでした。有り難うございます。バンバン指摘してもらっていいですよ！更新楽しみにしてください！頑張ります。 (2019年5月12日 8時) (
レス) id: aecdb871b7 (このIDを非表示/違反報告)
おこめ - 初コメ失礼します。先の展開が読めなくて面白いです！ただ、和泉守の漢字が泉和守になっていたので、そこだけ指摘させてください。これからも更新楽しみにしています。頑張って下さい！ (2019年5月12日 6時) (レス) id: a8d10a6215 (このIDを非表示/違反報告)
裕斗(プロフ) - 大学いもさん» あ…有り難うございます！！そんないい言葉をいってもらうのは初めてです。更新頑張ります。 (2019年5月5日 10時) (レス) id: aecdb871b7 (このIDを非表示/違反報告)
大学いも - いい話ですね！続きが気になります。ゆっくりでいいので更新頑張って下さい。 (2019年5月5日 9時) (レス) id: c672c5d881 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：祐斗 | 作成日時：2019年4月26日 18時
