Will get married.【梶裕貴】

大好きな仕事を続けてる。 ページ38

「よーっし、今日も可愛く出来てる」

キャラ弁を作るのは1年ちょっとで、かなり上達した。

他のお母さんには負けたくない闘争心があるから。






「ママー！」


「あれ？はるくん自分で起きたの…

…って自分で着替えたの！？すごいじゃん！」


「もう年中さんだよ？

かなた君はまだママに着替えさせてもらってるけど、僕は出来るもん」


「かなた君はまだ2歳でしょ…比べても…」

「でも自分で着替えられるのひまわり組で僕だけだよ！」

「…うん！えらいぞー！」



5年前、晴人が生まれて家族が1人増えた。


かなた君っていうのは凛と悠の子供。

うちが2人揃っていないときは晴人の面倒見てもらってる。



「はるくん、パパ起こしてきて」

「うん」

ドアを開ける音のあとに、ドスンッという音がした。


「ぐへぇっ」

「パパ！起きて！！」

「わーかったわかった！起きるから降りろー！

…おはよー、いてて…腰が」



「おはよ。
あ、今日さ私夜遅いから悠んとこに晴人頼むんだけど…

裕貴くん迎えに行ってくれない？」


「あー、いいよ、わかった」


「ママ、お弁当出来た？」

「あれ、晴人自分で着替えたの？」

「すごいんだよー、あと自分で起きたもんね？」

「別に…
も、もう年中さんだから普通だし！」

そう言ってリュックにお弁当とハンカチを入れ始めた。


「どっかの誰かさんとそっくりだね」

「う、うるさい！」


「あ！パパー、バス来たー」

ベランダの窓から見えた幼稚園バスを晴人が指さした。

「じゃあ、俺バスまで連れてくるね」

「いってきます！」

「はい、いってらっしゃい」


毎日お弁当も残さないし、風邪もひかないし、お片づけもするし

…自分の子ながらしっかりした子だと思ってる。


イクメンなパパに支えられて、

可愛い息子に元気もらって


大好きな仕事を続けてる。

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