Will get married.【梶裕貴】

ありがと ページ31

「___…またどっかで会えたらいいなと思います。ありがとうございました」


教壇の女の子が一礼するとクラスのみんなから拍手が湧いた。


最後のホームルーム、一人ひとりみんなに対して最後の挨拶をしていた。


まあ、私にとっては重大なカミングアウトするわけだからかなり緊張してるけど。


話しながら泣き出してしまう子もいれば、笑いをとってコメントする子もいた。

その中で凛は確実に泣くと思ってた。

けど、教壇に立って


「ありがとうございました!!」


って声を張り上げると思いっきり教卓に頭をぶつけながら一礼して席に戻った。



「(凛も面白いことするもんだなぁ)」



気付いたら悠の番だった。

「…俺は途中から転入したけど、全然みんな良くしてくれたから楽しかったです。
成人したら同窓会開いてみんなで飲みに行きたいです。

あと、A」


「へ？」

「…俺が高校入る前からいろいろ迷惑かけたし、入ったあともいろいろと…まあ…ありがと」


まさかここでそんなこと言われるとは思ってなかったからしばらく言葉が出てこなかった。


「ど、どういたしまして」


結果よくわからないやり取りになってしまった。


悠のあと何人か一言いって、

自分の番になったから席を立った。




すると、先生が口を開いた

「あー、谷戸」

「はい？」

「座れ」

「は？」

「お前は1番最後だ」


そう言ってニヤッとした。


またいらん演出を…。



最終的に最後の最後まで緊張しながらみんなの話を聞いていた。

…また住所教えて→←いつでも会えるよ

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