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…嬉しいじゃんか ページ4

「…っ、ちょっ…」


こんな場所にも関わらず、いつもより大胆なキスをしてくる。


何が何だかよく分からなくなったのと、息が苦しくなって体の力が抜けて崩れ落ちそうになると

しっかり私を支えて体勢を保ってキスを続けた。



「…っ、はぁ…」

気が済んだのかいきなり口を離すとため息をついて、後ろのカップルの方を向いた。

「これ見て、薄っぺらいとか言えます?」


梶くんがそう言うと気まずい表情で顔を真っ赤にして

「う、うるさい!バーカ!!ほら行くよ!!」


と言って走って行った。

「あの彼氏、絶対損してるよ。彼女の言いなりだし。」

何事も無かったかのように平然とそんなこと言うから、私もよく分からない気持ちになった。

「ば、バカじゃないの!?」

「え、えぇ!?」

「いきなりキスしてるとこ見せつけるとか信じらんない!!」


「ご、ごめんね?」




「……嬉しいじゃんか」


「え?」


「もーーーよくわかんない!!なんかムカムカするし恥ずかしいし嬉しいし…」


「…ごめんね?いきなりキスして」

「……いいよ」


目だけ上を向いて梶くんを見ると、

困った笑顔をしていた。



「だいたい!誰かに見られてたらどうすんの!?」

「大丈夫だよ、お互いに着込んでるからただ抱きついてるようにしか見えないって」

「それもそれでマズいんじゃ…」


「そもそも、この俺の格好見て俺だってわかる?」

「…分かんない」

確かに、梶くんはメガネ・マスク・マフラー・帽子の完全防備だ。

一歩間違えたら不審者だな…。

「大丈夫だって。ほら、順番来たよ」

「うん」


いつもはこんなに優しくて穏やかなのに、ああいう時はあんなに怒ったりするんだ…

俺のそばから→←何も知らないくせに



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rinon(プロフ) - 1作目から読みました!読んでいてすごく面白かったしドキドキしました笑とても素敵な作品をありがとうございました! (2018年10月11日 21時) (レス) id: f99e4cad7a (このIDを非表示/違反報告)
梶くんLOVE - すっごく面白かったです!何度も読み直しちゃうくらいこの作品大好きです! (2018年9月17日 19時) (レス) id: 30bbe2ba04 (このIDを非表示/違反報告)
しおり(プロフ) - 1作目から三日かけて読みました!ものすごく内容が凝っていて、面白かったです! (2018年3月6日 2時) (レス) id: a8be3044ec (このIDを非表示/違反報告)
りょう - 1作目から読ませていただきましたっ!!!本当に楽しかったです! (2018年2月4日 11時) (レス) id: 967f86594e (このIDを非表示/違反報告)
霜架 - 2日で、読みきりました!とっても面白かったです!素敵な作品ありがとうございました! (2017年6月24日 11時) (レス) id: 6ed6169ed9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:simuko | 作成日時:2015年12月22日 21時

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