Will get married.【梶裕貴】

いつでも会えるよ ページ30

教室に帰ってきたのは凛より私の方が早かったからしばらくは座って待っていると、

遠くから声を出して泣く声がした。

…本当にこういう場面弱いんだな、あの子。


「あ！いたいた！ちょっとA！
凛が大変なんだよ！もー泣いちゃって泣いちゃって…」

「あー、分かった。今行く」

廊下で凛がうずくまっていた。


「凛？どうした？具合悪い？」


いや、具合悪いわけじゃないとは思うんだけど
さすがにこんなところでうずくまってたら…。


「…やだ…」

「ん？」

「卒業すんの…やだ」


話せるくらいには落ち着いたみたい。


「なんで嫌なの？」

「だって！もうみんなと体育祭も出れないし文化祭も出来ないし！

…テストあってもいいからこのまま高校生がいいよ」



「それは……うん、そうだね」


「みんなと離れたくない…毎日悠くんにもAにも会えないし」


俯いて今度は静かに泣き出した。


「寂しいけどしょうがないよ、3年間だけなんだもん。

…毎日会えなくても連絡は取れるし、会おうと思えばいつでも会えるよ。」



私がそう言っても返事はなかった。


「ホームルーム始まる。行くよ」


凛を立たせて教室に戻った。

ありがと→←実感した。

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