後輩くんたちと私≪黒≫≪青≫【Snow Man】 (ページ10)

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09,髪の毛ページ10

目黒くんの髪の毛を整えることになった。

阿部さんは、そこまで厳しい人じゃないけど(皆は厳しいよ、っていうけど)、私にはそこまで厳しくない。
と、勝手に思ってる。

目黒くんを座らせて、私は自分の持ってる簡易な櫛を持ってきて梳かしてあげる。

「・・・恋人同士みたいっすね」

「みんなが勘違いするようなこと、本当に言わないでくれる？」

「いやー、いいじゃないですか。
俺との恋人同士はいやっすか？」

「いやっていうか、なんていうか・・・」

私はもごった。
すると、目黒くんは何かを察したようだった。
あれ、言ってないよな？彼氏の事は。
そこまで口は軽くない私だもん。

「あっそ、つまんないの」

「つまんない言わないの」

そう言って目黒くんの髪の毛を梳かす。
黙ってくれた。

「阿部さんって、どんな人なんですか？」

「カッコいいひと？」

「なんで質問を質問で返すんすか？
てか、女じゃないんすか？」

「男性だよ」

「え、そうなんすか？」

「女性だと思ってたの？
まぁ、女性みたいに可愛いところもある方だけど・・・。
なんか、私に良くしてくれるんだよね、わかんないけど」

「無自覚ってやつ？」

「どういうこと？
まぁ、とりあえず髪の毛梳かすの続けるね」

そう言ったら目黒くんは大人しくなった。

男の人の髪の毛触るなんて久々だなぁ。
そんなことを思いながら、整えていく。
目黒くんの髪質はサラサラしていたので大変ではなかった。

「終わったよ。
んじゃ、接待に行きますか」

「・・・ふふ、はーい」

「・・・なに笑ってるの？」

「なんでもないっす、行きましょう」

目黒くんの落ちた髪の毛をごみ箱に捨てて、阿部さんとの接待の会議室に向かった。