後輩くんたちと私≪黒≫≪青≫【Snow Man】 (ページ5)

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04,待合室にて② ページ5

軽そうだなぁーなんて、簡単には言えないし、口が裂けても言えなかった。

なんと言っても、そんな空気ではなかった。

「軽そうって、思ったんすか？」

「・・・」

「Aさんって、図星になると黙るタイプっすか？
けっこう傷つきましたよ、俺。
今の反応は」

私が下を向いて黙っていると、目黒くんが立ち上がった。
パッとみると、ニコッて笑った。

「とりあえず、俺から部長に電話しときます。
俺のせいなんで、俺が時間にルーズだったのが、招いたこと」

いや、時間にはまだ大丈夫だったはず。
５分前行動よりも、早かったはず。

「俺、電話してきます」

「大丈夫、私が自分で連絡するし、第一、部長の連絡先知ってるの？」

「これ」

「あ、そっか」

それは、上司の方の連絡先が書かれた紙。
そうだ、私が入った時はもらえなかったけど、今の子たちは貰えるんだった。

「電話してくる」

「あっ・・・」

パタパタと、目黒くんが待合室から走って外に行ってしまった。
私、先輩なのになにやってるんだろうな。
いきなり上司に連絡するし、目黒くんってすごいな。

数分して、目黒くんは帰ってきた。
なんか、ニコニコしてた。
嫌な予感。

「Aさん、俺の専属だって」

「・・・はい？」

「専属先輩だって！
なに、ヘンなことでも考えてたの？
ちょっと顔紅かったですよ？」

「なっ！！先輩をからかうんじゃありません！！」

「考えてたんだー、へー。
そんな考えだったらAさん、俺より軽いじゃん」

「だから、軽くないって！」

「本当に？誰にでも足とか開いてない？」

「っ！！サイテー！！」

なんなの、もう！！
こういう公共機関でそういう話をするなんてあり得ないし、なにその、私軽い説！
私はぶちギレ、さっさと家に帰ろうとして(お金は払った)

「ごめんなさいってば、冗談だってば！」

「うるさいうるさい！」

歩いてて、腕を捕まれてゾワッとした。
嫌なことを思い出して、バッと手を払う。
目黒くんと目があった。
ちょっと動揺してたな、うん、私は涙目だったからかな。

「ご、ごめんなさいって」

「もう、話し掛けないでっ」

私はたまたま止まったタクシーに乗って、家に帰った。