後輩くんたちと私≪黒≫≪青≫【Snow Man】 (ページ39)

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38,初めての事【side目黒】ページ39

ヤバイ、止まらない。
いつもなら、そんなに止まらないことないのに、止まらない。

Aさんの首筋に唇をつけると、あっという間に俺は興奮しちゃって。
興奮してる下半身も全部が全部、Aさんのせい。
こんな、自分に余裕の無くなる恋愛なんて、初めてだ。

でも、見てしまった。

Aさんの泪。

我に返った。
俺は何をしてるんだろう？
髪の毛をグシャグシャっとかく。
すると下から不思議そうに眺める、Aさん。

「目黒くん？」

「すみません、俺、調子にのりました、あー・・・」

簡単に言えば、弱くなってるAさんの立場を利用したんだ。
無理やり、抱こうとしたんだ。

「すみません、本当に。
俺、なんか調子乗っちゃって・・・あの、」

━━━━━プルル

言い訳したかったけど、言葉が見付からなかった。
だって、思いっきり下心あってAさんを誘った。

そのときに、電話がかかってきた。

≪目黒、どうしたー？
何かあったら電話待ってるぞ≫

さっき、電話に出なかったしょっぴーだった。
留守電のしょっぴーの声がAさんの家に響く。

そして、ハッとした。
俺は正々堂々としょっぴーと勝負してない事に。
卑怯じゃないか。

頭をガシガシかくと、Aさんから身体を離して座った。

「・・・すいません、俺」

目が合わせらんないよ。

「俺、帰ります。
代わりに、翔太くん、呼んでいいすか？」

「えっ？」

「今の俺じゃ、Aさんをただ泣かせる事をしてしまう。
あぁ見えてしょっぴーは色々考えてくれてるから、しょっぴーなら大丈夫です」

すぐさま、翔太くんに折り返し電話をかけた。

「あ、しょっぴー？すぐ出られなくてごめん。
今Aさんちに居るんだけど」

≪はぁ！？どういうこと！？≫

「予定入っちゃって、俺」

≪だから、なんだよ≫

「Aさんのそばに居て欲しい」

≪はぁ！？≫

やや、キレ気味しょっぴーをおさえつつ、着替えとか持ってきてと伝えた。
しょっぴーが話す前に俺が間髪居れずに喋って、一方的に切った。

「しょっぴー、来てくれるそうですよ？」

「目黒くん・・・」

「俺、しょっぴー来る前に帰ります」

持ってきた荷物をちょっと整理する。

俺は、Aさんと目が合わせられなかった。
背を向けて荷造りする。