後輩くんたちと私≪黒≫≪青≫【Snow Man】 (ページ34)

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33,面影ページ34

いつからか、ストーカーに遭ってる。
このストーカーは３ヶ月前位から。
後ろに気配を感じたり、それだけだったのに。
前の家を売り渡して、まだ半年も経ってない、今のおうち。

怖かった、誰にも話せなかった。
幼馴染みのふっかにも、言えなかった。
ふっかは前の時にお世話になったから、巻き込みたくなかった。
ひーくんにも前は、言わなかった、言えなかったんだ。

目黒くんの瞳が揺れるのがわかった。
うん、ごめんなさい、引いてるよね。

「ごめん、なんでもないや・・・忘れて」

「忘れないっすよ。また、泣いちゃうでしょ？このままだったら」

目黒くんの言葉がのし掛かる。
また、泣きそうになる。
だめ、泣いちゃダメだって。

「ごめっ・・・」

「あー、また泣いてる・・・」

泣いてる私の泪を掬ってくれる目黒くんは、優しく笑ってくれた。
その笑顔が無性に可愛くて、なんか、なんか。

「可愛いね、目黒くん」

「・・・女の人から可愛いって言われてもなぁ」

「ごめんごめん」

「とりあえず、休んでください」

「え、大丈夫だよ」

「倒れた人が、何言ってるんすか。
・・・ベッドは？」

ベッドという言葉を聞いて、なんか無性にドキドキしてしまった。
目黒くんの低音域の声は、本当に安心する。

それを察せられたのか、ニヤニヤ笑われる。

「変なこと、考えましたね？」

「ち、違うよ！！」

「考えたって、顔に書いてますよ。ほら、行きますよ？」

「うわっ！？」

座ってる私を簡単に抱き上げちゃう目黒くんに、男性なんだなって、思った。
ドキドキして、恥ずかしくて、壊れちゃいそう。
その時、頭にちらついてしまう、ひーくんの影。

「目黒くん、本当に泊まってってくれるの？」

「う～ん、泊まってってもいいなら、Aさんちに泊まるけど？」

「そっか・・・」

私はちょっと安堵した。

「昨日ね、≪明日の夜楽しみにしててね≫っていう、謎の手紙が入っててね・・・」

「えっ！？」

「昨日の明日だから、今日の夜、なの」

昨日、入っていた謎の手紙。
だれにも相談出来なかった。

「今夜だけ、一緒にいてほしいんだ。ごめんね、目黒くん」

「じゃあ、部屋着とか、明日の出勤の服だけ取りに行ってもいいすか？」

「うん」

今は午後２時。
夜じゃない。
さすがに、ひーくんの部屋着を着せる気にはなれなかった。