後輩くんたちと私≪黒≫≪青≫【Snow Man】 (ページ3)

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02,新人研修② ページ3

なんだか、恥ずかしくなっちゃって、痛む右手の指をぎゅっと握り締めた。

「私は大丈夫ですよ！
渡辺くん行くよ」

「わ、渡辺くんって・・・。
距離あってやだぁー・・・」

人前(特に新人さんとか)だと、下の名前では呼ばないのがマイルール。
私は翔太くんと会議室を出た。
翔太くんはチラリと後ろをみて、あっかんべーみたいなことしてた。
本当に、何やってんだかと思って、コツンと頭をつついた。

新人研修も終わり、私も定時になりかけていたのでデスク周りを掃除。
その時、新人さん６人が挨拶にきた。
やっぱり、さっきの男の子も新人さんみたいで。

あ、目があった。

ペコって、頭を下げられた。

「目黒蓮です。よろしくお願いします」

全員の自己紹介が終わると、パチパチと拍手が起きる。

「じゃ、目黒の席は白ちゃん・・・あ、目白の隣の隣ね」

「はい、わかりましたけど、俺、隔離っすか？」

「いや、目白の隣は違う新人さんにする」

といって、新人の男の子が私の隣に座り、その奥には目黒くんが不服そうに座った。
初日から上司に噛みつくなんてすごいなって、思った。
ちょっと厄介だったら困るなぁー。
なんか、目があった。
・・・ニヤニヤしてるし。

何だかんだで、新人研修は無事終わったらしい。
明日からどうなるのかな。

なんか、嫌な予感がするな。

そんなことを思いながら帰り支度。
まだ、寒い外。
上着だけ掛けるタイプのロッカーにいくと、噂の目黒くん。

背、高いんだな。

スルーしようと思って、社交辞令に

「お疲れ様です」

「お疲れ様です、Aさん」

「！？」

「あー、お前今日の新人じゃん！
俺のAちゃん先輩に、さん付けとは馴れ馴れしいな！」

「いや、これから一緒に病院行こうと思って・・・。
なんですか、馴れ馴れしくしちゃいけないんすか？
仲良くしたいんで、Aさんとは。
行きましょう、Aさん」

「えっ！？どこに！？なんで？？」

目黒くんが私の肩を抱き寄せ、翔太くんを背に会社のドアに向かって歩いてく。

「お前！どこ行くんだよ！！」

「え？産婦人科かな？」

目黒くんがイタズラにクスッと笑った。

いやいやいや！！
意味わからない！！

何も言えない私はなすがまま。
職場の人達のびっくりする声をBGMに目黒くんと会社を出た。