19,スウェット ページ20
翔太くんが、アレって言ったのは、降り立たんである男性もののスエット。
もともと、元カレのものだけど、こないだふっかが来たときに着せたやつ。
・・・嫌がってたけど。
すみませんでした、元カレの服着せて。
慌てて片付けるのもアレだし、うまくハブラカスシカナイ！
「あー、なんか可愛いなぁって思って買ったのこないだ」
「ふーん、男性用を？」
「大きすぎないっすか？」
「Aちゃん先輩の趣味なの？あれ」
「ふーん・・・」
こいつら、２対１とか卑怯な！
めっちゃ攻めてくるんだけども。
「・・・なにが言いたいの？」
「いや、Aさんってポーカーフェイス下手だなって」
「昔からだよね、下手なの」
「え、自覚無いんだが・・・」
「って、ことでどういうことなんすか？」
ずいっと、聞いてくる目黒くんの瞳がいつもと違ってドキッとした。
はぁー、言わなきゃいけないのかぁ。
嘘つくの、苦手な自覚はあるから。
「その、ふっかが来て」
「そこまでは知ってる」
「Aちゃん先輩家で宅飲みしたんでしょ？
ずるっ・・・」
「まぁ、そういうことだよね・・・」
「そういうことだよね！？！？」
食いつく翔太くんに、頭を抱える目黒くん。
いや、勘違いしてないか？
「彼氏でも無い人を家に呼んだ挙げ句に、ソウイウ事したんすか？」
「うわー、Aちゃん先輩の意外な素顔・・・」
「違う違う違う違う！！！」
「え、セ フレ？？」
「セ フレなの？」
「違う違う違う違う！！！」
「簡単に足は開かないっていってたじゃないすか」
「目黒、おまえなんの話してんだよ！！」
「え、こないだ再確認したんすよ」
「ちょっと、誤解招くからやめてくれない？」
また、わちゃわちゃしてる。
私はふっかとはそういう関係ではないのに！
「だから、ふっかのなの！」
「ふっかって人が泊まりに来たの？」
「あ、そうそう」
「「え・・・」」
「・・・あ」
やっちまったなぁ！！！！
言っちゃったなぁ！！！！
ふと、我に返る。
「へー・・・」
目黒くんがなんかニヤニヤしながら、見てくる。
「やっぱり、ふっかさんは上手いの？」
「だから、そういう関係じゃないってば！」
「ふっか可哀想だなぁ、ここまで、Aちゃん先輩家まで来てセズに返るのって可哀想だなぁ・・・」
モグモグ食べながら、翔太くん。
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作者名：るる | 作成日時：2020年5月13日 6時
