17,案内 ページ18
安易に、仕方ないから今日いいよって、言ったけどさ・・・ヤバくない！？
入社時から騒がれてた、目黒くんと翔太くんを、家に招き入れる私、ヤバイのかな・・・。
しかも、長居するつもりだ。
私にとってはね。
来て、５分で返そうと思ってたのに、コンビニでお弁当食べて帰るって。
なんじゃそりゃ・・・。
「何か作って」って、言われてないよりマシかな・・・。
それを阻止すべく、コンビニ弁当って案出したんだけも。
で、なんか妙に頑張ってる目黒くん。
妙に張り切ってる翔太くんを横目に、私は目黒くん指導。
指はまだ治らないけど、徐々に腫れも引いて大丈夫になってきた。
定時に、終わったら目黒くんが来た。
ロッカーでいいじゃん・・・。
「下まで一緒に行きましょう？」
家までだよね、わかってるよ。
そこに、翔太くん。
「目黒、抜け駆けんな。」
「違いますよ、立派なお誘いです」
「いーから、ほら・・・」
ほらって、なんなんだよ、私は。
でも、それ以上言えないから、【ほら】で、察してもらうしかない。
とりあえず、時間差で出て。
駅まで時間差で。
私が駅に着いたら、目黒くんと翔太くんは走ってきた。
いきなり、腕を引かれた。
「わっ！」
「走ってきちゃった」
目黒くんが大型犬に見える。
無邪気に微笑まないで欲しい。
「Aちゃん先輩歩くの速い」
「そりゃ、色々考え事してたからね」
「俺たちの事？」
ずいっとくる目黒くんはニヤニヤといたずらっ子な顔をしてた。
「違います！
ほら、行くよ。
さっさと来て、さっさと帰ってもらうからね！」
翔太くんと目黒くんが拳同士をぶつけ合ってた。
なにやってんの、早く行くんだけど。
私の家を知られるのはシャクだけど、仕方がない。
本当に本当にイヤだけど。
目黒くんがこれ以上関わってこないために。
だって、目黒くんは若い。
目黒くんからしたら、私はオバサンなんだろうなって。
ちょっとショゲルけど、もっと若くて可愛い子が会社にいる。
そっちに目を向けてもらうためにも。
勿論、翔太くんもなんだけど。
なんやかんやで、私ん家。
途中でコンビニ寄って。
お酒は厳禁にした。
「目黒、なにするかわかんないもんなー」
「そんなことないっすよ、酒、強いんで。
そういう翔太くんもなにするか分かんないじゃないですか」
「いいから〜！お酒はダメだから！」
一応、女性の家って忘れてない？？
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作者名：るる | 作成日時：2020年5月13日 6時
