24軒目。 ページ24
・!
起きたら、もう朝だった。
期待なんてしてた訳じゃないけど、
俺の寝てる間には、少なくとも誰も来なかった。
そうか。
やっぱり、彼女にとってそのくらいの存在であって、
俺にとっても、そんなに重要なことじゃなかったのかも。
おんなじところで寝泊まりしてんのに、
といってもおんなじ屋根の下というとてつもない広い場所。
そんなこんなでLINEが届いていたのに気づいたのはちょっと後。
「ちょっとコンビニ行ってくるー」
「んふふ、」
別に彼女の行動を束縛するようなことは
したくないから、とりあえず、帰ってくるまで待つことにして、
荷物をまとめる準備をする。
少しだけ、頭をうちならす痛みがあった。
酒のせいに違いないし、あったら速攻愚痴ってやる。
＊
「ね、香坂くん。」
いつもよりも甘ったるい声で俺を呼んだ声は、
歩くのを引き留めるには十分なきっかけであった。
「...どうしたん?」
彼女はいつも、
俺の斜め上をいく、から。
「やっぱ、北海道行くの、やめる。」
こうなることは、知らなかった。
というか、予想だってできなかった。
「ええよ、別に。」
彼女にラーメンよりも大事なことが、ものができたのか、
それとも会いたい人ができたか、
大好きな家族が恋しくなったか。
どれでもいいけど、
彼女とかいう甘ったるい檻から解放されることを、
俺は確かに助かったと。思い込んでいた。
一緒にいたいのも、認めたくない事実だけど、
ぐうっと飲み込んで、
駅に二人で歩く。
ふわりと欠伸をする彼女の名前を、
呼び掛けて、やめた。
＊
行きの新幹線よりも速く感じた帰りは、
あっという間で、行きはわーわー、ギャーギャー騒いでいた
彼女も、おどろくくらいには静かだった。
「ありがとうね。」
荷物をコロコロ転がして、
一言。
疲労でぐったりとした身体を、
また家へ向ける。
「それと、無理に付き合わせちゃって、ごめんね。」
しんなりした彼女は、
その顔とおんなじくらいの大きさの袋をぶら下げて、
「もういっこ、いい?」と。
胸が跳ねたことに、また知らない振りをする。
***
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ミイ@お休み中。(プロフ) - しもゆーさん» わわ、ありがとうございます！私も実況者さんと歌い手さんの小説はめっちゃチェックしてます。笑 (2016年12月27日 18時) (
レス) id: 7f05451818 (このIDを非表示/違反報告)
しもゆー(プロフ) - ミイ@お休み中。さん» コメントありがとうございます...!!ミイさんの小説読んでたりするのですごく嬉しいです...(*´`*)更新ゆっくりじゃすませられませんが、よろしくお願い致します...!! (2016年12月27日 18時) (レス) id: 6d72c3af41 (このIDを非表示/違反報告)
ミイ@お休み中。(プロフ) - いつも作風が可愛くて惹かれます...(=´∀｀)人(´∀｀=) とても面白いです！私もこんな風に小説が書きたい... (2016年12月27日 8時) (レス) id: bfa72030d6 (このIDを非表示/違反報告)
しもゆー(プロフ) - 愛犬さん» コメントありがとうございます!!文章力もまだまだです;;情景描写もしっかりしたいところです(*´`*);;実は私もラーメンに詳しくないです...笑 応援のお言葉もありがとうございます!!やる気出ます~(*'-'*) (2016年11月13日 8時) (レス) id: 6d72c3af41 (このIDを非表示/違反報告)
愛犬(プロフ) - コメント失礼します。コメントする時間ができたので作品にお邪魔しに来ちゃいました(´ `*)文章力があってレトさんの心情が分かりやすく楽しく読まさせていただいてます！ラーメンに詳しくないので情報は0です…、すみません…。これからも頑張ってくださいね！ (2016年11月12日 23時) (レス) id: 4db743e808 (このIDを非表示/違反報告)
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