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『それなら…』
『ううんミサ』
『でもそう考えたら…逆に怖くなったの』
『私…スニョンのことが好き』
『多分…大好きなの』
急に言い切ったAに驚いて。
でも、その言葉にさっきまでの迷いは無かった。
『でも同じくらい…ホシくんも好きで応援したいの』
『今自然体で頑張ってるスニョンが私のせいで変わってしまうことがあるとしたら…それはもう今までのホシくんじゃなくなっちゃう』
『…それは絶対にイヤなの』
『…でもスニョンはきっとそんなの…承知の上だと思うよ?』
『…そうかもしれない。彼は悪くないの』
『でも、そう考えたらこれ以上…近づかない方がいいのかなって…思って』
『あの…A?それじゃもしかして…こっちに来ることスニョンに…言ってないの?』
『……』
黙ったまま、Aがうなずく。
メールのやり取りを続けてるって聞いて…最初はほっとした。
けど、スニョンの気持ちを感じるほどAの悩みは大きくなって。
会いたい、話したい、近づきたい。
近づけない、近づいてはいけない、余計な思いはさせたくない、会ってはいけない。
色んな気持ちがAの中にあって、それは私にも分かるほどで。
そんな気持ちを紛らすように元気よく話し出すA。
『でも、セブンティーンは別!頑張ってるのを今応援しなくていつするの!?』
『だからメールはやめないけど…私のことホシくんに言う必要無いもんね!?』
元気さは…気持ちの裏返し。
『スニョンは…きっとAにそんな事考えて欲しくないと思うよ』
『だから、こんな風にセルカくれるんじゃない…Aだって…分かってるんでしょ?』
『……』
「…ヌナじゃダメだ」
「ヒョンが…スニョニヒョンが言わなきゃ」
ミンギュに言われた言葉を思い出す。
『…A、それならもう…スニョンに会わなくてもいいってことになっちゃうよ?』
『…その方がよければ…しょうがないよ』
『スニョンもきっと望んでないのに!?』
『本当にそれで大丈夫!?』
『うん…もちろん』
『じゃなんで…泣いてるの?』
私に言われて初めて気付いたように顔に手をやったA。
言葉がやっぱり見つからなくてAを抱きしめたけど、あふれた涙は止まることがなくて。
気が付いたら二人して泣いていた。
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しおり(プロフ) - とろ火さん» はい!カムバ楽しみですね〜(^^)黒髪ホシも愛おしい…。これからも更新楽しみにしてます〜! (2016年4月19日 8時) (レス) id: 9e67831d5c (このIDを非表示/違反報告)
とろ火(プロフ) - しおりさん» コメントありがとうございます! すごく励みになります。ちょっと今↓な場面ですが…17のカムバックも近いしここも…盛り上げていかないと!これは断じてスポではありませんw これからもよろしくお願いします! (2016年4月19日 5時) (レス) id: a64ea52067 (このIDを非表示/違反報告)
しおり(プロフ) - 初めまして。このお話が好きで毎回楽しみにしております!応援しています(^O^) (2016年4月18日 19時) (レス) id: 9e67831d5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:とろ火 | 作成日時:2016年4月12日 5時