【立花慎之介】パパとママはじめます

パパとママ１０日目 ページ11

結城side

真紀さんに助けてもらった次の日に学校で
Aと立花くんが話しかけてきてくれたんだよな…


(由)「うっ……」


なんか…思い出したら……泣けてきちゃった…


(聡)「結城ちゃん…大丈夫？」


隣に居た日野くんが私の顔を覗き込む


(由)「うん…」


うなずいた私の肩を支えながら手で涙をぬぐってくれた

私、日野くんのこういう優しいとこが好きなんだよな…

日野くんとは高校で初めて会った

立花くんと日野くんが仲が良かったから最初は友達の友達みたいな感じだった


〜回想２〜

高校１年

(女子１)「ねえねえ知ってる？」

(女子２)「なになに？」

(女子１)「結城さんって親いないんだって」

(女子２)「え？じゃあ施設暮らしってこと？」


また始まった…

小学校の時みたいに直接言われるわけじゃ無いけど
陰でこそこそと私のことを言われている

小学校と中学校はAと立花くんのどっちかが同じクラスだったから
いつも一緒に居てくれて陰口を言われることもあったけど２人が守ってくれた

でも、高校に入ってから２人と別れてしまった

守られてばっかりじゃいけないことも分かってるけれど２人がいないと心細い…

また小学校の時みたいに自分の席で大人しくしてれば１日終わるよね…


(聡)「お前らさ、何コソコソ言ってんの？」

(由)「！？」


この声って…日野くん？

たしか、Aと立花くんと一緒に居るときに日野くんも一緒に居たよな…


(聡)「結城がなにかしたわけじゃないんだろ？」

(女子１・２)「・・・」


日野くん私のために怒ってくれてるの？


(聡)「陰でコソコソ人のこと言う以上に恥ずかしいことなんてないと思うけど」

(女子１)「……行こう」


そう言うと陰口を言っていた女子は教室を出ていった

それと同時に日野くんがこっちに向かって歩いてくる足音がした

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