［センラ］S u g a r . (ページ9)

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# Sugar 9 ページ9

「皆、ちょっと聞いてー」

そんな先輩の声がして顔を上げる。
なんだなんだとざわつく中、先輩は入り口のドアをゆっくりと開ける。
人影が見える。新しい人かな?
どんな人だろう。変な人じゃなかったらいいけど…

そう思いながら入り口を眺めて、入ってきたその人の顔を見て思考が停止する。
…紛れもなく優だ。今朝会った幼なじみだ。
思わず手を振ると、気づいた優は小さく振ってくる。

「今日から…坂田優やった?坂田くんが仲間になりますーいぇーい」

棒読みすぎるコメントとちっとも心のこもってない拍手。
周りからも途切れ途切れ拍手が聞こえてきたものの、結局すぐに止まってしまった。

やっぱり、気にしてるのかな。

「じゃあ坂田くん自己紹介をどうぞ」

「あ、えっと…坂田優です、これからお願いします」

ぺこ、と一礼。
変わってないなぁ、ちょっと自己紹介下手なの。

…それにしても先輩の顔が怖い。
顔は笑ってるけど目は全然笑ってないし、さっきから私ばっかり見てる。

……あんまり気にしない方がいいかな。