［センラ］S u g a r . (ページ16)

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# Sugar 16 ページ16

昼休み。
先輩が出ていくや否や私のデスクに近寄ってきた優は片手にコンビニ袋を持って、片手にさっきのメモを持って、空いていた隣の席に座った

「ありがとう、さっきの」

「ええって別に。気にせんといて」

俺がしたかっただけやし!なんて付け加えて笑う優。
…嘘だ。絶対何か考えてたくせに。
キーボードを打つ手を止めて視線を優の方へ動かすと、数秒間目が合ってから優が目を逸らしてくる。

珍しい。目逸らすなんてされたこと無かったのに。

「さっきの聞いてたからじゃないの?」

「え?…あぁ、それは…まあ」

「聞いてたの?聞いてないの?」

「…聞いてた。でもそれ以外…」

そこまで言って黙り込む。
しばらく待ってみても返答が無いから、仕事を切り上げてお弁当袋を持って立ち上がる
そしたら慌てて優も立ち上がる。ほら、やっぱり何か考えてるんじゃん。
…全然わかんないけど。

「っあのさ、昼飯、」

「A、お昼…」

また不幸なことにナイスタイミングで先輩が戻ってきて。
聞こえてきた小さな舌打ちの音が優のものか先輩のものかわからない。
どうすることもできずオロオロしていると、今度は優が腕を引っ張ってきた。
そのまま優の胸元に吸い込まれるように抱き寄せられる。

「…行こ」

「え、えっ…あ、うん、」

グイッと引っ張られるがままに優についていく
なんとなく振り返ったらダメな気がして、先輩の顔を見るのが怖くて、小走りで優の背中を追いかけて行った。