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# Sugar 1 ページ1
「Aは運命の人、信じる?」
月夜に照らされて妖艶に笑う貴方
左手の薬指に光るその輪に嫉妬する。
おもむろに伸ばされた指が頬をなぞっていく
「どうしてですか?」
「んー…なんとなくかな」
「でも先輩には奥さんが…」
そう言う前に唇に当てられる細長い指
どこか寂しげな瞳で見つめられて、心臓が締め付けられる気がする
「あの、」
「何も言わんといて」
不意に抱きしめられて思わず肩が跳ねる
当たり前だけど大好きな先輩の香りがする。
このまま包み込まれたい
この匂いに変わってしまいたい
でもそんな我儘は心の中にしまいこむ
先輩には奥さんがいるから
これはダメなこと。許されないこと。
離れなきゃ、いけない。
帰らなきゃいけないのに、
体はその手を振り払うことも出来ず
むしろ彼に飲み込まれていく
「…離れたくない」
耳にかかる吐息に力が抜けそうになる
ゆっくりとその腰に手を回す
「今は全部忘れさせて」
____ゆっくりとシャツのボタンに手がかかる。
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