［あほの坂田。］仔犬拾いました。~another story~ (ページ19)

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# 19 ページ19

side. You

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「幸せそうだねぇ」

微笑みながら私達を見やるおばあちゃん。
本当の家族ではないけれど、これだけ喜んでもらえるなんて。
坂田くんが愛されてた証拠だ

照れくさそうに笑う坂田くん

「あの、おばあちゃん」

「なんだい？」

「坂田くんって…どんな子だったんですか？」

「そうだね…名前の通り優しくて、ちょっと我儘で…」

おばあちゃんから次々と子供時代の坂田くんの話が出てくる。

優しくて、ちょっと我儘で、よく志麻くんと喧嘩してて。
友達におばあちゃんから貰った大切な物を壊された時は泣きながらこのカフェに来たらしい。

「あとねぇ…」

「ちょ、ばあちゃん、恥ずかしいから勘弁して」

耳まで真っ赤にしておばあちゃんの服を引っ張る坂田くん。
子供の頃の話も可愛いけど、今の坂田くんも変わらないぐらい可愛い。

それからずっとお話してるうちにすっかり外は暗くなっていた。

「………そろそろ帰る？」

「また来てね、いつでも待ってるよ」

「そうします。ありがとう、おばあちゃん」

「志麻くんにも言っとくわね」

「頼むわ。じゃあ」