1軍の女王【35歳の高校生】

Story28 ページ29

You side

貴『なら15分でもいいので、勉強時間を下さい。いきなり言われても、私達解けないです』

私と正光は、余裕で解けるけど一応先生の前ではイイ子ちゃんだからね。

樋口「そんなの、抜き打ちテストの意味がないだろ」

貴『…分かりました』

おじいちゃんの知り合いに相談しよーっと。

樋口「机の上には必要なものだけ置け。スマホはしまえよ」

抜き打ちテストとか、めんどくさーい…





なーんて、嘘〜♪

本当はちょっとだけ、おじいちゃんに頼んで小テストをやるように仕向けた。

理由？そんなの簡単。

貴『愛、大丈夫？英語苦手じゃん』

愛「まぁね…でも、何とかなる!!」

そう、コイツが何とかなるんだよ〜♪

樋口「後ろまで回ったなー…よし、始め!!」

教室には、シャーペンを走らせる音だけが響く。

ひたすら皆は、問題を解いていく、

たった1人を除いて…

樋口「山下、どうした？名前も書いてないじゃないか」

愛「や、その…」

樋口「…おい、その筆箱の中に入ってるものを出せ」

樋口は、愛のペンケースを奪い取る。





樋口「何だこれは。まさか、カンニングペーパーか？」

正解〜♪

愛のペンケースに、私がこっそりカンニングペーパーを仕込んでおいた。

正直、コイツの事大っ嫌いだったんだよね〜。

あ、知ってる？やっぱりw

樋口「皆は構わず続けてくれ。山下、お前は0点だ」

愛「これは…私じゃ…」

樋口「言い訳はいい。廊下で立ってろ」

廊下に立たせるとか、いつの時代よw

まぁ、私には関係ないけど〜。

貴『ざまぁみろ…』

小さく呟き、思わず緩む口元を隠した。





((ｷ-ﾝｺ-ﾝｶ-ﾝｺ-ﾝ

チャイムが鳴り、2軍女子が私達のプリントを持っていく。

樋口「小テストだからといって、点数の悪い奴は内申下がるからな!!」

樋口うるせぇw

((ｶﾞﾗｶﾞﾗｯ

樋口が出ていくと同時に、愛が戻ってきた。

美月「災難だったね」

愛「うん…」

知ってるくせに、悪い女だなぁ美月は。

貴『ほい、これ食べて元気出して』

愛『チョコ？』

貴『うん。パパがお土産で買ってきてくれた、GODIVAのチョコ!!』

萌「さすがお嬢様。GODIVAなんて毎日食べてるくせに〜」

さすがに毎日はキツイかなw

貴『あっ、次移動じゃん。めんどくさ〜』

正光「…調理実習だろ。お前の見せ所じゃねぇか」

貴『マジかー。まぁ、花嫁修業だと思って頑張るか』

蓮「うるせぇよ、家でチョコ細工とかしてるくせに」

貴『関係ないじゃん』

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