1軍の女王【35歳の高校生】

Story15 ページ16

You side

馬場「ボールは譲ってあげる」

貴『マジ？もう終わるよ？』

馬場「私は1点入れたら勝ち。あなたは3点入れたら勝ち」

貴『話聞けよ…ま、いいよ。3秒で決着つけてやる』

((ﾀﾞﾝﾀﾞﾝｯ

ボールを付く音だけが響く。

私とオバサンの1on1。

3Pありの試合が、今始まる。





((ﾋﾟｰｯ

開始のホイッスルが鳴る。

貴『ほっ』

私は立っていた場所からゴール目掛けて、ボールを投げる。

その距離、約15m。

里奈「あんなとこから入るわけ…」

蓮「入るに決まってんだろ。3軍の便所飯ちゃん」

里奈「あんな遠くから入るなんて、漫画の世界じゃあるまいし…」

理「分かってねぇなぁ。お前、Aが何者か知らねぇだろ」





((ﾊﾟｽｯ

正光「アイツは、バスケU18日本代表最有力の最強選手なんだよ。もう辞めちまったけど、残っていれば世界にも敵無しだ」

貴『だから言ったじゃん、オバサン。技術も体力もあるって』

コートのどこからでも3Pを決められるのは、世界探しても私くらいだよ。

貴『対戦相手が悪かったね。私とアンタじゃ月とスッポン。宇宙と地下くらいの差がある』

技術で私に勝とうなんて、100回生まれ変わっても無理な話ってわけ。

貴『ま、そういう事だから。あ、勉強も私に勝とうと思わないでね。全教科満点取れればやっと肩を並べられるけど。さて、試合しよー』

正光「せっかくだから、男女混合でやろーぜ。俺のチームはAと理と蓮と…梨花子来い」

梨花子「私ぃ!?何で」

正光「チビだから、小回り効くだろ」

あ、地雷踏んだ。





((ｺﾞｯ

里奈「痛った…」

貴『あ、ごめーん。頭ぶつかった？』

ボールを投げたら、里奈の頭に直撃。

まぁ、わざとなんだけどw

私ってコントロール良過ぎない？

萌「A!!ボール回しやって!!」

貴『指先荒れるから、あんまりしたくないんだけど…萌の頼みだからいいよ』

指先にボールを乗せ、勢いよく回していく。

理「すっげぇ!!」

貴『慣れれば簡単だから、教えたげよっか？』

理「教えてー!!」

馬場「あなた達、真面目に授業受けなさいよ」

貴『授業に関係ない勝負を持ちかけてきたオバサンに言われたくないなぁ』

馬場「…」

結城「ほ、ほら先生!!試合やりましょ!!」

こいつの正義の味方気取り、腹立つわー。

貴『めんどくさいから、勝手にトーナメント組んでよ。愛』

愛「私!?」

めんどい事は、こいつに任せとこー。
--------------- ｷ ﾘ ﾄ ﾘ ---------------
毎日眠い。

Story16→←Story14

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す