絶対的女王

Story16 ページ17

you side

次の日

明「山田くん!!おはよぉ!!」

朝、教室に行けば早速お出まし。

わざわざ教室前で待ってるなんて、暇なの？

明「今日、調理実習でロールケーキ作るんだって!!名前順で班決めるらしいから、多分一緒だよ!!」

涼「…だから？」

明「えっと…同じ班だから仲良くしたくて!!」

涼「だから、何で俺にいう訳？名前順なら、薮くんも光くんも一緒じゃん」

宏「てか、うちのクラスは名前順で班決めなんかしないけど？」

明「えっ？」

そう、うちのクラスでは班は名前順で絶対に決めない。

私達10人は絶対に一緒で、後は私達を抜いた人たちが名前順で振り分けられる。

そんな事、うちの学園では常識なんだけど？

侑「明らか涼介狙いだよね。言っとくけど、涼介を見た目だけで判断しないでくれる？涼介はそんな安い男じゃないから」

珍しい…侑李があんな事言うなんて。

それほど涼介には強い想いがあるって事ね。





大「何か教室、居心地悪くね？誰かさんのせいで悪くなったのかな〜」

大貴の声で皆が頷く。

大貴は、絶対的王で男女共に人気のあるムードメーカー。

学園を支配してるのは私達10人だけど、このクラスを支配してるのは、大貴だ。

私を敵に回すのもなかなかだけど、大貴を敵に回せば、このクラスでは絶対に平穏な学園生活を送ることは出来ない。

そんな事…考えてるはずないわよね？自己中な魔女は。

頭の悪い【魔女】は、【白雪姫】の影に隠れている【王子様】の存在に気付かない。

標的は【白雪姫】だけ。どちらかと言えば、【王子様】は味方につけたいでしょうね。

まぁ、それは無理よね。





【王子様】の心は完全に【白雪姫】の手の中。

奪おうったって、100%無理。

【魔女】は絶対に【白雪姫】にはなれない。

【魔女】は永遠に【魔女】のままなのよ…
✄--------------- ｷ ﾘ ﾄ ﾘ ---------------✄
思えば私って、よく童話を入れ込むことが多い気がする。

Story17【番外編】→←Story15

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す