絶対的女王

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you side

桜の花びらが散る、4月。

春だと言っても、まだ冬の寒さが残っている。

((ﾌﾜｯ

肌寒い風が吹き、長い髪を揺らす。

⋯あら、貴方は誰⋯ですって？

自己紹介が遅れたわね⋯フフッ。

私は龍堂院A。この学園の【絶対的女王】と呼ばれているわ。

何故そんな呼び名が付けられているか⋯ですって？

そんな事、すぐに分かるわよ。





((ｶﾞﾁｬ

？「やっほー、おはよA」

貴『おはよう、慧。皆は？』

慧「あー、置いてきちゃった♪」

彼は伊野尾慧。世界にも拠点を置く有名アパレルブランド【K】の御曹司。

私の幼馴染で、【絶対的王】と呼ばれる1人。

この学園には、【絶対的王】と呼ばれる人物が慧を含め、9人いる。

まぁ、あとの8人もすぐ紹介してあげるわ。

慧「あっ、そうだ!!Aにどうしても言いたいことがあったんだ!!」

貴『何？』

慧「うちのクラスに、転校生が来るんだって!!」

転校生⋯面白いわね。

新しい【おもちゃ】はいつまで持つかしら⋯。

前の【おもちゃ】はすぐに壊れちゃったから、今回は楽しませてくれるかしら。

慧「A、悪い顔になってるよ」

貴『フフッ⋯何でか、勘のいい慧なら分かるんじゃない？』

慧「まぁねー、何年Aの幼馴染やってると思ってんのさ」

さて、どうやって遊んであげようかしら⋯。





((ｷｰﾝｺｰﾝｶｰﾝｺｰﾝ

チャイムが鳴り、廊下が騒がしくなる。

言い忘れていたけど、私と慧がいるのは使われていない教室。

教師が、私達の為にわざわざ10個もスペアキーを作ってくれた。

それ以来、授業前などはここに集まるのが日課となっていた。

それぞれ私物を持ってきたり、一部をリフォームしたりしている。

一般生徒は、この教室を【王室】と呼ぶ。

私達10人以外は、基本立ち入り禁止。

貴『さて、そろそろ行きましょうか』

慧「はーい」

((ｶﾞﾁｬ

部屋の扉を開ける。

貴『あら、いたなら入ればよかったのに』

ほら、【絶対的王】が揃ったわ。
✄--------------- ｷ ﾘ ﾄ ﾘ ---------------✄
( ﾟ∀ﾟ)ﾋﾟｬ----ｯ!!!

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