聖ブリリアント学園にやって来たのは王子のような女王様でした【綾小路 葵】

Story10 ページ12

You side

貴『…つまらん』

奏も葵も竜も…

お姉様方に囲まれて、キャーキャー言われて…

見ていて腹立たしい…

？「つまらなそうですね、お嬢様」

貴『…誰だ』

？「まぁまぁ…そんな警戒心剥き出しにしなくても」

貴『お前も雪宮グループとの契約が目的だろ。もう耳にタコだ』

？「目的…ねぇ。君、って言ったら？」

貴『…それも聞き飽きた』

なかなか食い下がらんな…

貴『いい加減、名を名乗れ。私は名も知らん男の物になる気はないぞ』

広臣「はいはい。俺は登坂広臣…雪宮グループの姉妹会社、雪宮財閥で部長を任されてる」

雪宮財閥…母さんが社長のところか。

貴『そんなお偉い様が、何故高校生の私に言い寄る』

広臣「んー、可愛かったから？」

なんて単純な男だ。

貴『生憎、私は見た目で判断する奴は嫌いなんだ。そんな男は五万と見てきたからな』

広臣「そんな怒らないでよ。別に取って食おうなんて思ってないから。是非、君と仲良くなりたいんだ」

…嘘くさい。

貴『そんな言葉信じられないな。まず、いつ私の事を知った』

広臣「龍崎恭也、知ってるだろ？そいつと仲良くてさ、君の事をよく聞いていたんだ」

恭也め…許さん((理不尽





貴『…まぁ、共通の友達がいるなら他人とは言えんな…』

広臣「物分かりがいい子だね。改めてよろしく」

貴『…こちらこそ？』

何で疑問形？なんて笑い飛ばす。

貴『私の事は好きに呼んでくれて構わない。何と呼べばいい？』

広臣「んー、広臣でも臣でも何でも」

貴『じゃあ登坂((』

それはダメ…と言われた。

何でもいいって言ったくせに。

貴『なら広臣。これで文句ないだろ』

広臣「おけ、A」

((ﾄﾞｷｯ

異性に呼び捨てされるなんて、滅多にないから突然胸が高鳴った。

広臣「あ、社長からお呼ばれしちゃった。またね」

貴『あぁ、またな』

クールに手を振る広臣。

あんな人が、母さんの会社になぁ…

まぁ、母さん面食いだから仕方ないけど((





葵「A、誰ださっきの男は」

神出鬼没すぎるだろ。

貴『母さんの会社に勤めている、広臣。共通の友達がいて、意気投合したんだ』

葵「…Aの周りには男が多すぎる」

貴『寄ってくるんだよ、勝手に』

葵(Aを守らないと…)
✄--------------- ｷ ﾘ ﾄ ﾘ ---------------✄
嫉妬する葵くん可愛い。

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