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神様に選ばれた委員長の中の委員長＿＿と、最初は私も冗談で言っていたのだけれど、クラスの副委員長として二ヶ月の時間を共に作業をしていて、私はそれが本当に笑えないほどにマッチする表現であることを、知る羽目になった。知識は人間にとってすべからく大切であるべきものだが、できれば知りたくなかった。
「どうしたの？ Aちゃんが僕に電話をかけてくるなんて、珍しいね」
「いや、別に＿＿なんていうか、お前にちょっと訊きたいことがあって」
「訊きたいこと？ 別にいいけど。あ、文化祭の出し物の件？ でも、実力テストが終わるまでは、文化祭のことについてはあまり考えない方がいいんじゃないのかな＿＿Aちゃん、かなり大変なんでしょう？ 勿論、雑務は全部、僕がやっておくけれど。それとも、出し物を変更しようってこと？ アンケートで決めちゃったことだから、それは難しいと思うよ。あ、ひょっとして、変更せざるを得ない何らかの問題があったとか？ それだったら、早く対応しなくちゃいけないね」
「……相槌くらい打たせてくれ」
本当、話を勝手に進める奴だよな。
思い込みが激しい上に、一瀉千里によく喋る。
言葉を挟む隙を見つけるのが大変だった。
夜八時。
民倉荘、相川の家からの帰り道、私はサドルには跨らずに自転車を押して、アスファルトの道路を歩いていた。ペダルをこがずに自転車を押しているのは、隣に浦田くんがいるからでもなくまたも月崎が私を目掛けて駆けてきたからでもなくて、何となく、考えごとをしたかったからだ。
結局、夜八時まで、勉強詰めだった。
夕飯どき、ひょっとしたら相川の手料理がいただけるのではないかとにわかに期待を寄せていたのだが、あの男はそんな気配を全く見せなかった。耐え切れず、それとなく空腹を訴えたら、
「そう。じゃあ今日はこれでお開きだね。憶えてるとは思うけれど、この辺りは街灯が少ないから、帰路は気をつけてね。シーユーレーター、アリゲーター」
と、あっさりと追い出されてしまった。母親が仕事で夜中まで出ていることの多い、事実上一人暮らしの相川真冬のこと、料理が出来ないわけがないと思うのだが……。
返す返すも、難易度の高い男だった。
まあ、今の私は、あんまりお腹の空かない体質だから、訴えた空腹というのは半分以上、嘘なのだけれど。
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灰猫(プロフ) - 梅茶漬けさん» 梅茶漬けさんコメントありがとうございます！ずっと更新していなかったにも関わらずお気に入り登録を外さずにいてくださりありがとうございます！ちまちまですが頑張って化だけでも完結まで持って行きたいと思います！ (2021年8月3日 19時) (
レス) id: 75a262f2fa (このIDを非表示/違反報告)
灰猫(プロフ) - れいさん» れいさんコメントありがとうございます！一年以上更新してなかったこの作品を発掘してくださっただけでもありがたいのにそんなありがたいお言葉まで……こちらこそ読んで頂きありがとうございます！ (2021年8月3日 19時) (レス) id: 75a262f2fa (このIDを非表示/違反報告)
灰猫(プロフ) - RONONさん» RONONさん、コメントありがとうございます！たくさん好きと言って頂けて嬉しいです！！ (2021年8月3日 19時) (レス) id: 75a262f2fa (このIDを非表示/違反報告)
梅茶漬け(プロフ) - 更新ありがとうございます！！とても素敵な作品だったので通知が来た時はとても嬉しかったです…！これからも無理せず灰猫様のペースで頑張ってください、応援しています！ (2021年8月3日 2時) (レス) id: 38bd223230 (このIDを非表示/違反報告)
れい(プロフ) - 一気見しました。すごい好きです！作ってくれてありがとうございます←いきなり (2021年6月27日 12時) (レス) id: 1e82b4fb9d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：灰猫 | 作成日時：2020年6月8日 1時
