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ー降谷sideー
「ゼロ、風呂行こうぜ」
僕の個室にやってきたヒロがそう声をかけてきた。
「あぁ」
短く答えて風呂に行く準備をしようとしてふと時計を見た。
…この時間に行っても、太刀川はいないよな…。
「…先行っててくれ、後から行くよ」
「…あぁ、わかった」
僕の言葉に不思議そうな顔をしながら、ヒロは僕の部屋を出て行った。
…別に、太刀川と一緒に風呂に入りたいわけじゃない。←
なんて思いながら時間を潰すこと数分。
入浴時間終了15分前だ。
今から行けばきっと被るはず。
そう思いながら、僕は風呂場に向かった。
そうすると、僕の目論見通り、太刀川と脱衣所でばったり鉢合わせた。
「…降谷君」
と、驚いた太刀川がまた目を見開く。
「また忘れ物…というわけでもなさそうだな」
僕の荷物を見て、顎に手を添えながらそう呟く太刀川。
「…色々あってこの時間になっただけだぞ」
と言いながら僕は太刀川が使うロッカーの反対側に荷物を置く。
そんな様子を見ながら、また太刀川はくすくす笑う。
「何だ、一緒に入りたかったのかと思った」
「たっ、偶々だ…!!」
思わずフンッと言いながら服を脱いだ。
「せっかくだが、のんびり入ってる時間はないぞ」
「それくらいわかってる。
お前こそのんびりするなよ」
「わかったわかった」
僕の無茶苦茶な発言に可笑しそうに笑いながら、太刀川も服を脱いで風呂場に向かう。
「…タオルくらい巻いたらどうだ」
「あぁ、いつも1人だったからな。
巻く時間も惜しいが…、君が気にするなら巻く」
「いや、いい。
だったら僕も巻かない」
「何でだよ」
なんて会話をしながら、さっさとシャワーを浴び始める太刀川。
…めちゃくちゃはやいな。
仕方ないか、時間は10分ほどしかないわけだし。
そう思いながら僕もテキパキと髪を洗う。
ふと横を見ると、シャンプーを流し終えた太刀川が前髪をかき上げている姿が見えて。
「っ、」
…色気がすごい。←
思わず見入っていると、太刀川が昨日のようにこちらを見てふと笑みを浮かべながら、
「うん?」
とこちらを見てくる。
「っいや、なんでも…」
思わず俯くと、また太刀川がクスクス笑う。
「君は、随分俺に興味があるみたいだな。
…いや、俺の裸に興味があるのか?」
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マニ。(プロフ) - しまさん» ✉️。あのしまさんのボードに返事送りました!ボード返事待ってます! (2月25日 11時) (レス) id: 861062e758 (このIDを非表示/違反報告)
しま(プロフ) - マニ。さん» コメントありがとうございます!嬉しいです笑 ボードは滅多に使わないので、イマイチ使い方を覚えてないのですが、それでもよければ是非! (2月25日 8時) (レス) id: 901e45cbed (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - ✉️。こんにちは!とても面白いです。もしよろしければ一緒にボードで会話しませんか?これからも更新応援してます💝 (2月24日 23時) (レス) id: 861062e758 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しま | 作成日時:2024年1月28日 1時