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7-2 ページ39

ー太刀川sideー



「ぉお"ォマおま"ぇ、、ぜぇっっ、こお"ォォオオ!!!!」



伸ばした爪を振り翳し、呪霊が飛びかかってくる。



「絶交だって?

もともと友人ですらないだろ」



そう返しながら先ほどと同じように、呪霊に対し、圧力をかける。



「ギ、ギギギギィィィ、、、」

「クソ、やはりまだ本気じゃなかったか…!」



しかし、先程のように奴の体を押さえつけることができない。



「ィ"だァい、ィたいィ"イ、、ヤァメロ"ォォオオ!!!」



奴の呪力で術式がかき消される。



「くっ、」



直後、呪霊は大きく手を振り払い、斬撃を飛ばしてくる。



「ぐ、ぁッ、!!」



奴の片腕二本分の指から飛ばされた斬撃は六本。

どうやら指の数は手のひら一つに対し、三本のようだ。



頭から足にかけて、大きく斬り付けられた。

傷は深くはないが、大きい。

なるべく喰らいたくない。



額についた傷から出た血を拭い、再び戦闘体制を取る。

そのタイミングで降谷君が戻ってきた。



「太刀川、お前…!」



この数分で斬り傷だらけになってしまった俺を見て、彼は息を呑む。



「構うな、早く2人を」

「っ、あぁ」



動揺しながら、伊達君と松田君の様子を見る。

そこへいつの間にか一体に減った灰色の呪霊が飛びかかろうとするが、鴉天狗がうまく戦ってくれている。

萩原君と同じようにアザが現れ始めた伊達君を担ぎ上げ、降谷君は再び体育館を後にした。



…降谷君、こんな訳のわからない状況で何も尋ねずに状況を判断できるなんて、流石だな。

これ以上、俺も情けない姿を見せるわけにはいかない。



「そろそろ俺も本気を出そうかな」



俺には、呪力放出量を切り替えるギアのようなものがある。

厳密に言えば三段階。

普段は二段階までで戦っているのだが、それではどうも勝ち目がない。

三段階まで引き上げると、呪力消費量が一気に増えるし、ちょっとタガが外れるので戦い方が雑になるのだが、呪霊の戦い方が単調なのでなんとかなるだろう。

…相手が受け答えのできる呪霊でよかったよ。



「なぁ…お前は、俺の敵か?」

「てき、テきききィィィィィィ、ォ"ま"え"、、だい、ギラィィィいいいい!!!!!!」

「あぁ、そうだよな、助かるよ」



敵であると答えられた瞬間、体の奥底から呪力が溢れ出す。

体の血が沸騰するような感覚が迫り上がってくる。



「俺の全力、見せてやるよ」

7-3→←Case.7-1 _警察学校編_



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マニ。(プロフ) - しまさん» ✉️。あのしまさんのボードに返事送りました!ボード返事待ってます! (2月25日 11時) (レス) id: 861062e758 (このIDを非表示/違反報告)
しま(プロフ) - マニ。さん» コメントありがとうございます!嬉しいです笑 ボードは滅多に使わないので、イマイチ使い方を覚えてないのですが、それでもよければ是非! (2月25日 8時) (レス) id: 901e45cbed (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - ✉️。こんにちは!とても面白いです。もしよろしければ一緒にボードで会話しませんか?これからも更新応援してます💝 (2月24日 23時) (レス) id: 861062e758 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しま | 作成日時:2024年1月28日 1時

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