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Case.6-1 _警察学校編_ ページ32

ー太刀川sideー



あの日からと言うもの、俺たちはお互いの距離を探るように一緒にいるようになった。

とはいえ、班が違うので別行動になることは多かったが。



そんな俺と降谷君の距離感に気付いた諸伏君が、


「もしかして付き合ってる?」


なんて聞いてきたので、


「まだだよ」


と答えると、目を見開いて驚いていた。



そりゃそうだ。

まだ、なんて、そうなる予定、って言っているようなものだからな。



そんなある日のこと。

その日の講義が全て終わった後、三廻部さんから連絡を受けた。



一級呪霊を取り逃してしまった、と。

当初二級として報告を受けていた呪霊を倒しに向かった呪術師が二名、殺されてしまったのだとか。

それが警察学校付近での出来事だったため、警戒するように、とのことだった。



連絡を受けた後、一旦自室に戻ろうとしていた時、ちょうどすれ違った二人組が妙なことを話していた。



「なぁ知ってるか?

近々取り壊し予定の旧体育館、出るらしいぜ」


「マジ?」


「そんで、伊達班の連中が肝試しに行くらしい」



…伊達班の連中が、肝試し…?

そんなまさか。

嫌な予感が過ぎる。



「なぁ君たち」

「っ、太刀川ッ、!?」



思わず呼び止めると、驚いて肩を跳ね上げる二人組。



「驚かせてすまない。

さっきの話、本当か?」



そう尋ねると、2人はしどろもどろしながら、


「あ、あぁ…直接そう話してるのを聞いたから…」


と答えた。



…嘘をついている様子はない。

そもそもそんな嘘をつくメリットもないのだが。



「わかった、邪魔して悪かったね」



そう言い、すぐさま俺は旧体育館に足を向けた。



旧体育館は立ち入り禁止のはず。

そんな場所にわざわざ肝試しだって?

真面目な降谷君がいながら?



そんなはずはない、おかしい。

そうでなくても、諸伏君や伊達君が止めるはず。



でも、それが呪霊の仕業だとしたら。

無い話じゃない。

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マニ。(プロフ) - しまさん» ✉️。あのしまさんのボードに返事送りました!ボード返事待ってます! (2月25日 11時) (レス) id: 861062e758 (このIDを非表示/違反報告)
しま(プロフ) - マニ。さん» コメントありがとうございます!嬉しいです笑 ボードは滅多に使わないので、イマイチ使い方を覚えてないのですが、それでもよければ是非! (2月25日 8時) (レス) id: 901e45cbed (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - ✉️。こんにちは!とても面白いです。もしよろしければ一緒にボードで会話しませんか?これからも更新応援してます💝 (2月24日 23時) (レス) id: 861062e758 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しま | 作成日時:2024年1月28日 1時

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