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5-2 ページ26

ー降谷sideー



「太刀川!」



僕に声をかけられ、太刀川は驚いたように振り返った。



「降谷君?

どうした?」



少し首を傾げる彼に、何故か少し緊張する。



「よかったら、なんだが…、

今から飲みに行かないか!?」



なんか声がデカくなってしまった。

太刀川もそれにまた驚いて、少し目を見開く。



くそ、カッコ悪い…!

もっとスマートに誘いたかったのに…!



笑われてしまうだろうか、なんて思ったのだが、太刀川は予想外にも嬉しそうに笑みを浮かべた。



「ああ、いいよ。

行こうか」


「…ああ…!」



太刀川の返答に、嬉しくて思わずまた大きな声で返事をしてしまった。

くそ、恥ずかしい。



なんて思った時、ふと太刀川の背後から視線を感じた。

それの主は、先ほどの後輩のうちの一人。

変な前髪の男。

白髪の男の腕を担ぎながら、鋭い視線をこちらに向けていた。



だがそれはほんの一瞬のことで、その視線はあっという間に彼の胡散臭い笑みの下に隠れてしまった。

そしてそのままこちらに向けて小さく会釈をして、彼はそのまま立ち去った。

なんだったんだ。

彼の目つきに引っかかっていると、ふと太刀川に声をかけらた。



「それで、どこへ行く?」



あ。



「いや、すまん、何も考えずに声をかけてしまった…」



あぁもう、本当に格好つかないな!

そんな僕をみて、太刀川はまたおかしそうに笑い、



「お互い食事は済んでいるし、バーにでも行くか?

近くに気になる店があって」



と提案してくれた。



「それもそうだな」

「よし、じゃあ行こうか」



僕がもだもだ考えてることなど気にするそぶりもなく、楽しそうな顔で太刀川はそう言った。









ーおまけー




「…あっれ、降谷ちゃんは?」



カラオケ店に到着し、受付で人数を伝えようとしていた萩原がふと声を上げた。



「あー、えっと…抜けた、?」



困った様子でそう言う諸伏。



「抜けたって…誰と?」



女子の人数が減っていないもので、松田がそう尋ねる。



「いやー………太刀川」

「「「何で????」」」



合コンでまさかの男と抜けると言うあまりない状況に、萩原、松田、伊達は首を傾げた。



(ゼロのやつ…まさか、な…)



最近太刀川に興味津々の降谷の様子に、諸伏は少し苦笑を浮かべるのであった…。

5-3→←Case.5-1 _警察学校編_



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マニ。(プロフ) - しまさん» ✉️。あのしまさんのボードに返事送りました!ボード返事待ってます! (2月25日 11時) (レス) id: 861062e758 (このIDを非表示/違反報告)
しま(プロフ) - マニ。さん» コメントありがとうございます!嬉しいです笑 ボードは滅多に使わないので、イマイチ使い方を覚えてないのですが、それでもよければ是非! (2月25日 8時) (レス) id: 901e45cbed (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - ✉️。こんにちは!とても面白いです。もしよろしければ一緒にボードで会話しませんか?これからも更新応援してます💝 (2月24日 23時) (レス) id: 861062e758 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しま | 作成日時:2024年1月28日 1時

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