Case.5-1 _警察学校編_ ページ25
ー降谷sideー
「結局萩の独壇場じゃねーか」
居酒屋から出た後、人混みの中で女子を侍らせている萩原を見て、松田がつまらなそうにこぼすので、
「みたいだな」
と短く返す。
今日は萩原主催の合コンだった。
それなりに盛り上がったはずだが、遅れてやってきた萩原の一人勝ちという結果に終わった。
まぁ、料理はうまかったし、それでよしとしよう。
なんて思いながら、カラオケに行こうと盛り上がっている萩原達について行こうとすると。
「あれ？
太刀川ちゃんじゃん？」
と萩原が声を上げた。
思わず萩原の方に目をやれば、その正面に太刀川と、酔い潰れた様子の以前見た白髪にサングラスの男と、その男の腕を担いだ目つきの悪い変な前髪の男がいた。
…何だあの前髪。←
「太刀川もこの辺で飲んでたのか？」
松田も太刀川の方に歩み寄り、声をかける。
「あぁ、後輩達とな。
もう解散するとこなんだが」
そう言いながら、後ろにいる二人に目配せをする太刀川。
「そっか、ならちょうどいいや！
今からカラオケなんだけど、一緒にどお？」
と、萩原が太刀川を誘った。
え、誘うのか。
合コン断られてたのに。
…太刀川、来るのか？
少し期待を込めながら太刀川を見つめていると、少し困ったように眉を下げていて。
…ダメそうだな、と思っていると、背後から歩み寄った女が二人、太刀川の腕に抱きついた。
「っ、」
どきりと心臓が跳ねた。
「だーめ、先輩はうちらのオトコなんだから〜」
「そーだそーだ」
そういう茶髪のショートヘアの女と、青いロングヘアの女。
…二人とも、美人だ。
失礼だが、今回の合コンで集まったメンバーより、断然美人だ。
…なんだが、胸の辺りがモヤモヤする。
何だろう、この感覚。
なんて思っていると、ふと肩に手を乗せられる。
「ゼロ、行こうぜ」
顔を上げれば、そう声をかけてきたヒロの顔が見えた。
「あ、あぁ…」
ヒロの言葉にそう頷き、
「んじゃまた、月曜にね！」
「お前も楽しめよ！」
「じゃあな」
なんて太刀川に声をかける萩原達の後に続く。
…そうか、今を逃すと次会うのは月曜か。
寮で会うこともあるだろうが…………、うーん………。
………よし。
「ヒロ、すまん、抜ける！」
「へ？
あ、ちょ、ゼロ！？」
驚いたヒロを振り切り、ちょうど後輩達と別れた後の太刀川の背中に声をかけた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 116人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
マニ。(プロフ) - しまさん» ✉️。あのしまさんのボードに返事送りました！ボード返事待ってます！ (2月25日 11時) (
レス) id: 861062e758 (このIDを非表示/違反報告)
しま(プロフ) - マニ。さん» コメントありがとうございます！嬉しいです笑 ボードは滅多に使わないので、イマイチ使い方を覚えてないのですが、それでもよければ是非！ (2月25日 8時) (レス) id: 901e45cbed (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - ✉️。こんにちは！とても面白いです。もしよろしければ一緒にボードで会話しませんか？これからも更新応援してます💝 (2月24日 23時) (レス) id: 861062e758 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：しま | 作成日時：2024年1月28日 1時
