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3-4 ページ17

ー降谷sideー



講義で手を抜いていたのは、班長を危険に晒すリスクがあったから、とか…?

いや、そんなまさか。



なんて思っていると、太刀川に指示を出されて店内にいた客たちの拘束を解き始める白髪の男。

つい男に見入っていると、



「降谷君、大丈夫か?」



と太刀川に声をかけられる。

背後に回った彼は、レジから持ってきた鋏で結束バンドを切った後、口のガムテープを剥がそうと少し指先が頬に触れた。

どきりとまた心臓が跳ねた。

何だ、この感覚は。



ふと太刀川の方に目をやる。

太刀川の目は、ガムテープを痛まないように剥がそうとしているのか、真剣な眼差しで。



…何なんだ、この感覚は…。

この謎の感覚を誤魔化したくて、



「やっぱり手を抜いていたじゃないか」



ガムテープが剥がされた瞬間にそう言った。

すると太刀川は思い出したように、あぁ、と言う。



「そういえば話の途中だったな。

手を抜いたわけじゃない…、伊達君は俺の敵じゃないから、本気を出すべき相手ではなかっただけさ」



…敵。

確かに、今の犯人達は敵で、伊達班長は敵じゃないのは分かるが…、訓練で手を抜くのとは話が違うのでは。

今度は別のモヤモヤした感情に襲われる。

モヤモヤしながらも、拘束を解くのを手伝い終えると、



「早く行こうぜ」



と白髪の男が太刀川に声をかけていて。

それに頷いた太刀川はこちらに振り返って、



「降谷君、また明日」



と言いひらりと手を振る。

僕も振り返そうとした時、突然白髪の男が太刀川の方に腕を回した。



「うっ、わ!?」



驚いた太刀川が声を上げる。

そして、僕と太刀川の間に割って入るような行動をとった白髪の男はこちらを振り返り、鋭い視線を向けた後、

べーっと舌を出した。



なっ。

何だあいつ。

まるで、牽制するような。

僕が困惑していると、白髪の男は太刀川を連れ、強引にコンビニを後にした。



「…知り合いか?」



班長が不意に尋ねてくる。



「…いや、全く」



あんな強烈な奴、知っていたら忘れられないだろうからな…。

にしても、随分親しげだった…。

先輩、と呼んでいたが…ただの後輩なら、あんな牽制じみたことをするだろうか…。



例えば、太刀川を…好き、とか…。



もやっ。



何だ、この変な感じは…。

妙な感覚を覚えた胸に手を当てながら、二人が出ていったコンビニの扉をじっと見つめた…。



ー作者の呟きー
松田達の活躍を横取りしてしまった。←

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マニ。(プロフ) - しまさん» ✉️。あのしまさんのボードに返事送りました!ボード返事待ってます! (2月25日 11時) (レス) id: 861062e758 (このIDを非表示/違反報告)
しま(プロフ) - マニ。さん» コメントありがとうございます!嬉しいです笑 ボードは滅多に使わないので、イマイチ使い方を覚えてないのですが、それでもよければ是非! (2月25日 8時) (レス) id: 901e45cbed (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - ✉️。こんにちは!とても面白いです。もしよろしければ一緒にボードで会話しませんか?これからも更新応援してます💝 (2月24日 23時) (レス) id: 861062e758 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しま | 作成日時:2024年1月28日 1時

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