Case.3-1 _警察学校編_ ページ14
ー降谷sideー
「オラ!グズグズするな!
持ってるスマホをカゴの中に入れな」
伊達班長と2人でコンビニに訪れていた時、そのコンビニにライフルを持った二人組が強盗として押しかけてきた。
その時店内にいた僕らや他の客は、外から見えない位置に押し固められて座らされた。
二人組は買い物カゴにその場にいた全員からスマホを回収し、レジ付近で何やらコソコソと話している。
「犯人は2人…、俺とお前で1人ずつ相手にできれば制圧できる…」
班長は小声で俺に耳打ちしてくる。
「まず俺がニット帽の男の注意を惹きつけるから…その隙にお前はキャップの男を…」
「待て…様子がおかしい…」
二人組の様子が気になり、班長の言葉を遮る。
「何故犯人はレジの金を奪ってすぐ逃走しないんだ。
今なら確実に逃げられるのに…」
「さぁな…奴らにも何か都合があるのかもしれないが…、今はこの人質を全員助けるのが最優先!
まだ拘束されていない今がその大チャンスなんだよ…!」
班長がそう呟いた時。
「おい、何をコソコソ喋ってる…」
背後から不意に声をかけられたかと思えば、ゴッと鈍い音が響き渡り、班長の体が地面に倒れ込んだ。
「殺すぞテメェ…」
そう呟きながら、班長をぶん殴ったライフルを構える店員の男。
店員もグルか…!
かと思えばスタッフルームの扉が開き、二人の男が顔を出し、
「そろそろおっぱじめるか…」
と犯人グループのリーダーと思われる男がそう言った。
「全員縛ってスタッフルームに放り込んどけ」
リーダーの男の指示に従い、その場にいた僕らや他の客達は手首を結束バンドで縛られ、口にはガムテープを貼られる。
全員が拘束されると、ライフルを向けられながらスタッフルームに入るように促される。
途中、事務所の様子が見えた。
何やら気になる話をしていたので、耳をそば立ていた時、コンビニの自動ドアが徐に開いて誰かが入ってきた。
入店してきたのは太刀川だった。
彼は僕たちに気づいて、ニコリと微笑みかけてくる。
いや、笑ってる場合じゃないだろ。
「あぁ、見たさ…雑な張り紙だったが」
そう答えた太刀川は、犯人グループに囲まれてしまう。
何やってんだ、このコンビニの異常に気づいて来たわけじゃないのか?
一人じゃ対抗できないだろう!
思わず額を冷や汗が伝う。
そんな僕をよそに、太刀川は自身を取り囲む男達を見渡し、余裕の笑みを浮かべた。
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マニ。(プロフ) - しまさん» ✉️。あのしまさんのボードに返事送りました!ボード返事待ってます! (2月25日 11時) (レス) id: 861062e758 (このIDを非表示/違反報告)
しま(プロフ) - マニ。さん» コメントありがとうございます!嬉しいです笑 ボードは滅多に使わないので、イマイチ使い方を覚えてないのですが、それでもよければ是非! (2月25日 8時) (レス) id: 901e45cbed (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - ✉️。こんにちは!とても面白いです。もしよろしければ一緒にボードで会話しませんか?これからも更新応援してます💝 (2月24日 23時) (レス) id: 861062e758 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しま | 作成日時:2024年1月28日 1時