壊 ページ23
1月17日
書庫で精神的な病についての本を見つけた。
自分は疾患しているのだろうか？資料を集めれば何かわかるかもしれない。
誰もいない書庫は埃臭くて暗くて、俺にお似合いの場所だと思う。
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1月29日
仕事の合間を縫って度々書庫に訪れていたが、今日初めて自分以外の人間と出会った。
参謀本部長のエーミールさん、幹部の方だ。
彼が淹れてくれた珈琲は美味しかった。
・・・・
2月15日
周りのやつからエーミールさんの話を聞いた。
人当たりも良く、温厚で博識な方らしい。人望もあるようだ。
俺とは正反対な人間。羨ましくて仕方ない。
・・・・
『…エーミールさん、か。』
何ページかに渡って、エーミールさんと話した内容が毎日、沢山、書かれていた。頻繁に話していたようだ。
すこし明るくなった手記。
しかし、26日を境にエーミールさんについて書かれていることが変わっていく。内容は酷く荒んでいて、まるで壊れる寸前のように感じる。
・・・・
2月26日
今日もエーミールさんが書庫にいらっしゃった。何故精神の病について調べているのかと問われる。普段なら適当に嘘をついてやり過ごすのだが、彼の膨大な知識量を利用するために��両親を殺してなにも感じない俺は異常なのかどうか知りたかった��と素直に言った。
エーミールさんは困った顔をして黙っていた。なんだそれ、やっぱり他人は煩わしい。俺を軽蔑しているのか。
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3月4日
あれから一度も会っていなかったエーミールさんが、話があると俺の宿舎へやってきた。
なんでも俺が親を殺した事件を調べていたらしい。要らぬ世話だ。やめろ。どうせ軽蔑しているんだろう俺を。化け物だと罵る気だろう。怖いもの見たさで俺に関わるな。
俺はエーミールを追い返してやった。
・・・・
3月11日
またエーミールがきた。
目的がわからなくてこわい、やめてほしい。
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3月27日
たまたま廊下でエーミールに会ってしまった。
何故だか分からないが、俺は彼を見たらむず痒くなる。知られたくもない過去を知っている彼が異常なまでに恐ろしい。
しかし、どうしても話しておきたい事があるからと明日会う約束を取り付けられた。
怖い、鬱陶しい、やめてくれ。関わるな。
・・・・
3月28日
書庫でエーミールさんと話をした。
昔俺が親を殺したのは、確かに罪ではあるけれど長い間虐待を受けていた末の抵抗だから何も異常なんかじゃないと言う。
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ひる - 寂しいですねぇ…まあ此方が何言っても戻らないのですけど()完結おめっす。また書いてくださいね〜 (2018年9月25日 1時) (
レス) id: 429bc55eb5 (このIDを非表示/違反報告)
悪夢(プロフ) - 取り敢えず一言で表すと好きです！完結おめでとうございます。受験頑張って下さいぃぃぃい！！ (2018年9月22日 20時) (レス) id: 6d020435fb (このIDを非表示/違反報告)
島津旧式(プロフ) - sさん» あぁあぁりがとうございます…うひぃ… (2018年9月17日 16時) (レス) id: 2c26ebfe0c (このIDを非表示/違反報告)
島津旧式(プロフ) - 猫霊さん» びゃー！！！お仲間ですひぃいぃ…ありがたいです精一杯書かせて頂きます！ (2018年9月17日 16時) (レス) id: 2c26ebfe0c (このIDを非表示/違反報告)
s - 好きです…本当に大好きです…() (2018年9月15日 11時) (レス) id: 9d3e65f124 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：島津旧式 | 作成日時：2018年8月19日 4時
