【WT】鏡花水月のイデオロギー【銀魂】

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「こんな所で待ち構えてたってことは俺達の目的もわかってるわけだな。」

後ろがそんな雰囲気の中、太刀川が迅を見据える。

「"うちの隊員"にちょっかい出しに来たんだろ？最近、玉狛(うち)の後輩たちはかなりいい感じだから邪魔しないで欲しいんだけど。」

迅の脳裏には、A級を目指してチームを組んだ三雲や、遊真、そして三雲が守りたいがために無理を通してボーダーへと入った原因、トリオン量が膨大な雨取千佳が思い浮かぶ。そんな彼らの邪魔をさせるわけにはいかない。

「そりゃ無理だ……と言ったら？」

太刀川の眼光がするどくなる。因みにだが、そんな太刀川と迅がかっこよく会話している後ろでは攘夷組と当真がほぼバカをやっている。しまいには、風間に叩かれる始末だ。

「その場合は仕方ない。実力派エリートとして可愛い後輩を守んなきゃいけないな」

迅は淡々とは言っているが、その瞳には揺るぎない決意を浮かべていた。

「なんだ迅。いつになくやる気だな」

太刀川は、そんな迅の様子を察する。彼らは、迅が風刃を手に入れて、S級になるまでライバル同士だった。まるで、高杉と銀時の様に。ちなみに勝率は太刀川の方が上ではあるが。

「おいおいどーなってんだ？迅さんと戦う流れ？」

やっと攘夷組とバカをやめた当真がその流れに唖然としている。

「『模擬戦を除くボーダー隊員同士の戦闘を固く禁ずる』隊務規定違反として厳罰を受ける覚悟はあるんだろうな、迅」

風間がやる気な迅に、冷静にボーダーの規則の1つを問い返した。ちなみにこれを違反したものは、個人ポイントを減点されたり、トリガーを取り上げられたりする。最近一人いたのはいたが。

「その場合は、太刀川さんたちも同じように取り上げられるんだよね」

迅は風間の問いに強く出た。

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