【WT】鏡花水月のイデオロギー【銀魂】

22.『ろくでなし組と眼鏡の食事』 ページ30

三雲への三輪隊のストーカーは続いている。

「おい待て、三輪はそいつにストーカーはしてないぞ」

高杉は銀時にそう告げる。銀時は、高杉のツッコミにえ、そうなのと目を丸くした。

「大仏さんにそう聞いたんだけど」

銀時はショートケーキを口に運ぶ。現在彼らは本部にランク戦をしに来て、そこで休憩をとっている。本部には食事が可能なエリアがあり、多くの者達が利用している。

「アイツの話は半分以上がからかいだろ」

高杉はくるくるとフォークにパスタを巻き付けながら、銀時に告げる。

「でもまあ、任務とはいえつきっきりなんだからストーカーじゃね」

「三輪に失礼だろお前」

そんな感じで二人がぐだぐだとしていると、後ろから突然声をかけられた。二人はそっちへと向いた。眼鏡に、学ラン。その手には、きつねうどんのお盆を持っている。

「よお、新八。ランク戦か？」

銀時は、空いていた椅子を引いて新八に座れとでもいうように叩く。新八は二人に軽く礼を言って、腰を掛けた。

「銀さんたちもでしょう。そういえば、さっき大仏さんが猛ダッシュで会議室に行ってましたよ」

新八は合掌し、きつねうどんを啜る。高杉も銀時も、中断していた食事を再開した。

「またボールペン投げられんじゃねえのか」

新八は鏡月支部に在籍している。以前、神威と神楽のチームにいたのだが彼ら専用のトリガーを大仏と源外が開発して以降、個人で活動している。チームがないと、A級には上がれない。

その為、彼はずっとB級であるし、神威や神楽もそのトリガー故にチームのランク戦には参加することが出来ないし、個人ランク戦にも参加が出来ない。

「投げられるな」

三人はその光景を思い浮かべると、小さく笑った。

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