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Aが福良に解かされた問題は後日、須貝と鶴崎という理系。そのうえ東大生かつ大学院生という日本屈指の頭脳のほうに出題されることになった。
そして、そんな二人でも相当この問題群に苦戦したようで福良が想定していた撮影時間がだいぶ押した。
その分本編では大部分がカットになり、本編には入り切らなくて泣く泣くカットすることになった。
だから須貝、鶴崎の頑張りが報われるようなもったいないシーンをサブチャンネルの方に流すことに。
そのサブチャンネルに上がった動画の方で、引くほどの計算量に文句をこぼす二人へ、福良は「うちのライターは1時間掛けて手計算を解いてくれた」と言っており。
「なにそれ!やっば!」
「二人は健二よりも、そのライターよりも電卓使えるんですから…楽ですよ!」
「いや、それはもうパワハラに当てはまるから!」
と、出演者の二人がAの努力に驚いていた。下テロップに”QuizKnockにパワハラではありません”と注意書きが必要とされるくらい。
QuizKnockのメンバーはAの書いている記事を見てるし、読んでるし、Aが数学や物理が得意だとは常々思っていたし、知っていたのだが…。
正直ここまでとは思ってなかったと言える。
数学オリンピックの問題や某アニメとのコラボの暗算を鶴崎や福良が驚く程のスピードとスマートさでAが緩く解いていくのを見て認識を上方修正する必要が出てきた。
本人にもそれを福良が伝えたが。
A自身は。
『そうですかね…?多分、今回だけ運良く閃いた感じですよ。閃かないときは本当に閃かないんで…』
「でも、一回だけって訳じゃないし…」
『やめてくださいよー。そんなに煽てられて調子乗って次解けなかったら恥ずかしいんで!』
と、照れ隠しのように笑いながら反論していた。
福良が思うに、Aは高校に行っていないから今まで比較対象がおらず凄いことをやっているという自覚もないのだろうと推測していた。
高レベルどころか、異常レベル。なのでAのある意味言い訳じみた言葉は福良に通用しなかった。
特に因数分解。自信を持っていた福良も、東大数学科と一目置かれる鶴崎までもAは寄せ付けない。次元違いの処理能力を持っている。
「Aさんのスコアが抜けない、…開発者なのに……!!」
と、アプリ開発班の鶴崎がスマホを持ってソファーに倒れ込み嘆いている姿が福良の中で、上半期の印象深い出来事トップ10くらいにランクインした。
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わらべ(プロフ) - 和奏さん» とても返信遅くなりましたがコメントありがとうございます!夢主のこと好きって言って貰えてこれ以上ないくらい幸せです!ひとくせある子が好きなので今回の夢主も気に入っていただけると嬉しいです!また読みに来てくださいませ! (2022年1月23日 20時) (レス) id: de37784df7 (このIDを非表示/違反報告)
和奏(プロフ) - わらべさんのお話はどれも夢主ちゃんのことが大好きになるので不思議です…更新のたび覆されてワクワクするし最高です〜!これからも応援してます。 (2021年12月31日 23時) (レス) @page44 id: ea0b227b7d (このIDを非表示/違反報告)
わらべ(プロフ) - すみれさん» コメントありがとうございます!好き嫌いが極端に出そうで中々進んで行かない作品ですが、本当に書きたいものを書きたいままやっていました!そこで1人でも好きと言っていただけたので本当に嬉しいです!更新は遅めですが頑張ります! (2021年10月11日 20時) (レス) id: 34cdc8231e (このIDを非表示/違反報告)
すみれ - めっちゃ好きです〜更新楽しみにしてます!! (2021年10月8日 17時) (レス) id: 84d3b4ed7e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:わらべ | 作成日時:2021年4月17日 12時