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河村が病院を受診しAの衝撃的な姿をみた数日はふとした瞬間にAの泣き顔が頭を過ぎるくらいだったのだが。
あれから一週間が経つ頃にはAのことを考える時間が増えてきた。
唐突知ってしまったAの秘密。顔を合わせたり、言葉を交わしたり、連絡を取り合ったりするような関係じゃない自分に知られて余計に彼女を追い込んでしまっているんではないかと、河村は気になってしまって、河村自身も過剰にソワソワしてしまう。
知ってしまった以上はノーコメント、ノーリアクションを突き通すのは難しい。
自分だったら…と考えるのは無駄なことと理解しているし、そんなつもりもないのだがAは河村がいつ周りに言いふらすのかと怯えて絶望しているのかもしれない。
太宰治の代表作『人間失格』の主人公のように。周りから好かれるために演じていた道化を見破られてしまった時のように。
「んーー、…まじかー…」
河村が問題作成に悩んでると見せ掛けてAのことを考えているときに、隣の福良が頬杖をつきながら悩ましい声を上げていてその声で思考の渦から現世にAは戻ってきた。
「…どうした？」
河村が隣の福良に声を掛けると、あっ、と福良が声をあげて。そのあと直ぐに福良の顔に苦笑いが浮かんだ。
「…ちょっとねー…案件のやつで大幅な訂正しなくちゃいけなくてね。そのメールに驚いてた…」
「…その案件以外で、何が急ぎ？」
「…悪いね…えーっと…記事の校閲と企画の問題作成と…」
河村の態度と言葉は素っ気ない。しかし、そんな態度とは裏腹、福良に溜まっている仕事を河村が代わりに引き継ごうとしている。
福良は力ない苦笑いを見せられ、急ぎの業務をいくつか提示された。
河村は顎に指を当てながら少し思考を巡らせて、河村は福良からひとつの業務を代わりに引き受けた。
河村の目的の為にもその業務を引き継ぐことにはとても都合が良くて、win-winの関係であるのだが、本当に申し訳なさそうな表情を浮かべる福良には河村はそのことを口には出さなかった。
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わらべ(プロフ) - 和奏さん» とても返信遅くなりましたがコメントありがとうございます！夢主のこと好きって言って貰えてこれ以上ないくらい幸せです！ひとくせある子が好きなので今回の夢主も気に入っていただけると嬉しいです！また読みに来てくださいませ！ (2022年1月23日 20時) (
レス) id: de37784df7 (このIDを非表示/違反報告)
和奏(プロフ) - わらべさんのお話はどれも夢主ちゃんのことが大好きになるので不思議です…更新のたび覆されてワクワクするし最高です〜！これからも応援してます。 (2021年12月31日 23時) (レス) @page44 id: ea0b227b7d (このIDを非表示/違反報告)
わらべ(プロフ) - すみれさん» コメントありがとうございます！好き嫌いが極端に出そうで中々進んで行かない作品ですが、本当に書きたいものを書きたいままやっていました！そこで1人でも好きと言っていただけたので本当に嬉しいです！更新は遅めですが頑張ります！ (2021年10月11日 20時) (レス) id: 34cdc8231e (このIDを非表示/違反報告)
すみれ - めっちゃ好きです〜更新楽しみにしてます！！ (2021年10月8日 17時) (レス) id: 84d3b4ed7e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わらべ | 作成日時：2021年4月17日 12時
